今日も走るよ“犬ナビ”タクシー、カーナビ外して愛犬が道を案内。

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初めて行く目的地も簡単に検索、面倒な地図確認の手間が省けるだけでなく、リアルタイムに渋滞情報を把握することができるなど、カーナビを使い始めたらもう昔には戻れないというドライバーは多い。また、仕事で車を使う職種でもカーナビの恩恵は大きく、例えばタクシーの運転手は、お客さんにどのような目的地を告げられても、迷ってムダに時間をかけるリスクを減らすことができる。しかし、ポーランドのあるタクシー運転手は、もっと頼りになるものがあると、それまで付けていたカーナビを外した。カーナビに代わって道を案内してくれるのは、助手席にちょこんと座る愛犬のボボだ。

ちょっと変わった“犬ナビ”を採用したのは、ポーランド中部の街ウッチでタクシー運転手をしている65歳のAndrzej Szymcakowiさん。彼は現在2歳のヨークシャーテリア・ボボを小さい頃から車に乗せて走っているうちに、周辺の道路事情に詳しくなっていることに気が付いた。その能力はSzymcakowiさん曰く「本に載っているどんな近道や抜け道も知っている」(英ニュースサイト・オレンジニュースより)というから、相当なものだ。

ボボはお客さんから言われる目的地も正確に把握するようで、車が走り出すと「指示しようと吠える」という。「右に曲がれというときは右前足を上げ、左のときは左前足。そして吠えて尾を振っているときは、まっすぐ行く合図なんだ」とSzymcakowiさんは解説する。

カーナビを取りつけていたときも、「すべてのルートを、ナビが案内する前に道を教えてくれていた」と、その案内に絶大な信頼を寄せているSzymcakowiさん。ボボが乗る彼のタクシーはメディアの取材も受け、「ポーランドでは有名」(情報サイトR7より)な存在になっているという。乗客からの反応も上々で、Szymcakowiさんは「私のタクシーに乗った人々は、感心している」と、まんざらでもない様子だ。

ボボの活躍もあり、仕事は順調なのだそう。「GPSよりもはるかに正確で、優れている」と“犬ナビ”に自信があるからこそ、Szymcakowiさんにカーナビは不必要。ましてや機械にはできない客寄せまでこなしてくれるとなれば、ボボは最高のパートナーなのは間違いなさそうだ。今日も初老のドライバーにあれこれ指示を出す“犬ナビ”タクシーが、ウッチの街中を忙しく走り回っていることだろう。