ユヴェントスは25日のセリエAでシエナと対戦する。チーロ・フェッラーラ監督にとっては、ユーヴェの指揮官としてデビュー戦を戦った場所だ。リーグ戦で1カ月も勝利から遠ざかっているチームは、指揮官と一緒に白星に飢えているだろう。フェッラーラ監督は問題がフォーメーションではなく、ほかのことが重要だと話した。たとえばそれは意欲であり、バランスである。

「シエナ戦は私にとってベンチでの初めての試合だった。うれしかったよ。ホテルやユーヴェが迎えていたナーバスな状況など、あのときのことはすべて覚えている。幸いにも、あの日はパーフェクトな一日となった。我々が成功するとともに、他チームが良くない結果に終わったんだ。シエナに戻るのはとてもうれしいよ。ジャンパオロ(シエナ監督)が解任の危機にあるのは残念だけどね。彼は私がとても尊敬する人間なんだ」

「我々は2つのフォーメーションについて練習してきた。状況に応じてシステムを変えるチームはほかにもあるだろう。4-3-1-2に戻ったとしても、選手たちが混乱することはない。それぞれの解決策を持つことで、適切なバランスがとれるんだ。1トップにすることで、我々が攻撃的ではないというのは正しくない。(チャンピオンズリーグの)マッカビ・ハイファ戦で、我々は19本もシュートを打っているんだ。とても攻撃的だったんだよ。(ファビオ・)カンナヴァーロはフォーメーションに関心がないと言っている? 私だって同じさ。大事なのはバランスであり、意欲なんだよ」

「ターンオーバーを採用する可能性はある。12月まで、我々は3日ごとに試合をするんだ。このリズムに慣れ、より多く試合に出ている選手を休ませなければいけない。チアゴは出られないよ。(ダヴィド・)トレゼゲ? 彼のコンディションについては、今日(24日)チェックする。フェリペ・メロは疲れていないと思うよ。 (アレッサンドロ・)デル・ピエーロに関しては、100%の状態で戻ってこられるように、日に日にチェックしなければいけない。月末にはチーム練習に戻れるはずだ」

「トレゼゲはフォーメーションについて、過去10年間のユーヴェが1トップでプレーしてこなかったと言った。だがそれは、私に対して忠告したかったわけではないと思う。質問が厄介だったんだよ。このシーズン序盤での統計は、ユーヴェがたくさんシュートを打っていることを示している。最も多くのチャンスをつくっているチームの一つなんだ」

一方、インテルのジョゼ・モウリーニョ監督が若手選手について苦言を呈したことについて、フェッラーラ監督はこのように

「(セバスティアン・)ジョヴィンコや(クラウディオ・)マルキージオ、(パオロ・)デ・チェーリエといった選手たちがプロフェッショナルであることを、私は知っている。彼らもフェラーリを持ちたいだろうが、それは誰だって同じだ。ただ、彼らは仕事にとても集中しており、ほかのことに気を逸らされたりしない」

「モウリーニョの意見には同意するよ。今は環境が大きく変わった。今ではより価値が小さくなり、スポーツ的なことは二の次とされてしまう。地に足をつけ続けることが、非常に難しいんだ。将来が嘱望されるにはすべてを与えるけど、最初の困難ですべてを取り去ってもしまう。プレッシャーが激しいんだ。家族からもね。誰もが、自分の家にマラドーナがいると考えてしまう。14歳や15歳で外部からのプレッシャーをさばくのは難しいことだ」