西堀(左)は4位の表彰台にあがると、3本の指を立てた。昨年の大会において、浅尾/西堀ペアは3位の成績だった。<br>(撮影:野原誠治)

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 ビーチバレーの人気ペア、浅尾美和/西堀健実(ともにエスワン)は3日、「マスターカード・マーメイドカップ(神奈川県藤沢市の鵠沼海岸)」の最終日に出場し、北京五輪代表ペアの楠原千秋(湘南ベルマーレ)/佐伯美香(ダイキ)ペアと対戦。その代表ペアから第1セットを奪い、2週連続優勝(先週、全日本ビーチバレー女子選手権を初制覇)のチャンスを広げたものの、その後、相手の巧みなサーブに翻弄され逆転負け。五輪の切符を手にしている強豪ペアから勝ち星を狙いにいくも、はじき飛ばされてしまった。

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 優勝を勝ち取れる可能性から痛い敗北を喫し、4位へ転落した浅尾/西堀ペア。第2セット以降、一方的にペースを握られてしまった要因をあげた。浅尾は「試合中において、状況判断が必要になったとき、考えた中身が良くない。一つ、一つのプレーを見ると、区切られた状態でしか機能していない。不必要なボールをレシーブするなど、全てのボールを追いかけてしまうことがあった」と失点した場面を例に出し、説明した。西堀も「状況判断が出来ていない」と声を揃え、相手チームの頭脳的なプレーを見せつけられたこの試合を終え、レベルの差を感じとっていた。

 日本女子のトップ4ペアによる総当り戦「マーメイドカップ」を制したのは、小泉栄子/田中姿子(ともにデンカエレクトン)ペア。2位の浦田聖子/鈴木洋美(ともにレオパレス・ウィンズ)ペアと勝利数やセット率で並んだ結果となったが、得失点差において5点を上回り優勝。昨年の覇者、楠原/佐伯ペアから再び栄冠を取り戻した。前夜祭で優勝賞金100万円が目当てと語っていた両者。田中は「車の免許を取得したい」と賞金の使い道を笑って話し、横で聞いた小泉は「私は家賃を払いたい。生活費に充てます」と冗談っぽい内容を含ませていた。

 合計56チームが参加した男子の大会「ビーチバレージャパン」は、五輪ペアの朝日健太郎(CHINTAI)/白鳥勝浩(湘南ベルマーレ)が3連覇を達成、貫禄を示した。北京五輪へ向けて、弾みをつけた二人。朝日は「初戦はドイツのペア。5月に対戦し、フルセットで負けてしまっている相手だが、相性は悪くない。初戦を勝利し、メダル獲得までのぼりつめたい」と力強く宣言。白鳥は「日本男子は(五輪で)1つも勝ち取れていない。歴史的な第1歩を踏み出したい」と手堅い目標を掲げていた。



<マスターカード・マーメイドカップ・最終日>
楠原/佐伯 2−1 浅尾/西堀
(19-21,21-10,15-10)

<マスターカード・マーメイドカップ・最終日>
小泉/田中 2−0 浦田/鈴木
(21-19,21-17)

<チーム順位、勝敗>
優勝 小泉/田中、2勝1敗
2位 浦田/鈴木、2勝1敗
3位 楠原/佐伯、1勝2敗
4位 浅尾/西堀、1勝2敗
(順位の1、2位は得失点差。3、4位はセット率による)


<ビーチバレージャパン・決勝戦>
朝日/白鳥 2−0 青木晋平/長谷川徳海
(21-18,21-17)

<チーム順位、勝敗>
優勝 朝日/白鳥
準優勝 青木/長谷川

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