2008年6月10日夜、舛添厚労相は福田首相に”社会保障重視の政策へ方針転換しないと総選挙に向けて危機感を感じる”と訴えた。

10日夜東京都内で行われた、自民党議員のパーティーであいさつした舛添厚労相は
「命を大事にする、生活のことをちゃんと考える、社会保障を一生懸命やるんだというふうに方針を転換しないと、とてもじゃないけれど来たるべき総選挙で我が党が勝つのは難しいんじゃないかという危機感を、毎日、国民と接して思っている」
と話した。

政府目標が”社会保障費の自然増を毎年2200億円圧縮する”としていることなどに対して述べたものだ。
社会保障費の削減をめぐっては、産科の医師不足や救急医療の受け入れ問題などの課題が表面化している。
後期高齢者医療制度をはじめ社会保障費の抑制策のひずみに対して国民の不満が高まっており、与党内からも社会保障費の抑制は「限界だ」との声が相次いでいる。

桝添大臣は
「政策をある程度変えないと、今のままでは本当に野党に政権がいくようなことにもなりかねないので、やはり社会保障重視という風に変えたほうがいい」とまで言い切った。

福田首相は、この日
「社会保障も聖域ではない。これまでの制度の非効率を徹底して削減する」社会保障費の伸びを毎年2200億円づつ圧縮するとした骨太の方針2006を堅持する考えを明らかにしている。

福田首相が提言を受けて今後、政策に反映させるかは分からないが、桝添大臣の意見の根拠は”国民の声を聴いた”ことなのを忘れないで欲しい。

(編集部:TAKESHI)