一体何がおきたんだ? 11日、セリエA第37節の全カードが終わったとき、誰もが顔を見合わせた。ミラノのサン・シーロでは、モラッティ会長を初めとして8万人のインテリスタたちが一様に下を向いてスタジアムを後にした。トリノのオリンピコでは、シチリアから駆けつけたカターニャ・サポーターが呆然としていた。

 2位ローマとの直接対決結果上優位にあり、11日のシエナ戦で十中八九、優勝を決めるだろうと思われていたインテルがよもやの引き分けに終わり、ローマがアタランタを下したため、両者の勝点差はわずか1となった。
 トリノでは、17位カターニャが前半ロスタイムにブッフォンから事故のような先制点を奪っていた。フィオレンティーナ相手に負けている降格ライン18位パルマとの勝点差はこの時点で4、最終節を前にカターニャが残留をほぼ手中にしていたことは全員が知っていた。ところが後半44分、デル・ピエロによる今季19ゴール目が炸裂する。18位パルマとの勝ち点差は2となり、残留はお預けとなった。

 残留を取りこぼした17位カターニャ(勝点36)に最も望んでいなかったシナリオが訪れてしまった。最終節の相手は、逆転優勝に燃える2位ローマ(勝点81)。18位パルマ(勝点34)はホームに首位インテル(勝点82)を迎える。インテルは王手をかけながら2試合連続の足踏み。かなりのプレッシャーがかかっている。優勝争いと降格争いが集約された18日の最終節2カード。まったく目が離せない。

マルコ・マテラッツィマルコ・マテラッツィ(Marco Materazzi)


生年月日:1973/08/19
所属   :インテル
国籍   :イタリア
ポジション:DF