WindowsVistaの画面

写真拡大

マイロソフトは2007年1月30日、次世代OS「Windows Vista」(以下、Vista)を発売する。Vistaは、同社が5年ぶりに世に送り出すOSであり、Windows XPに比べて大幅な変更が加えられているので、Windows XPからVistaへのアップグレードを考えている人も多いであろう。

Windows Vistaの画面
パソコンハウス東映


そこで第6回目は、Windows XP搭載のパソコンをVistaにアップグレードするためのノウハウを解説する。
※紹介画面は、Windows Vista RC1版のもので、製品版では変更される可能性もある。

■既存OSからVistaへの移行は? - インストール方法
Vistaへのアップグレードには、フォーマットしたハードディスクにOSをインストールする「新規インストール(クリーンインストール)」と、既存OSに上書きする「上書きインストール(アップグレード)」という2種類の方法がある。それぞれのメリットとデメリットを簡単にまとめてみた。

●新規インストール
新規インストールは、いわゆる通常版のパッケージまたはDSP版を購入して、フォーマットしたハードディスクにVistaをインストールする。周辺機器のデバイスドライバやWindowsのアプリケーションを入れ直す必要があるため、手間と時間が掛かる反面、上書きインストールに比べてトラブルが少ない方法である。

●上書きインストール
上書きインストールは、今までのWindowsと同様にアップグレード版と呼ばれるパッケージを購入して、Vistaをインストールする。アップグレード版は、通常版に比べて1万円程度割安である点にも魅力がある。既存OSに上書きするかたちをとるので、OSの設定はもちろんのこと、インストール済みのアプリケーションもVistaに引き継げるが、既存の設定やアプリケーションが100%動作する保証はない。

表1.アップグレード対応表
アップグレード前のOSHome BasicHome PremiumBusinessUltimate
Windows XP Professonal Edition 2005 SP2
Windows XP Home Edition SP2
Windows XP Media Center Edition 2005 SP2
Windows XP Tablet Edition SP2
Windows 2000 Professional SP4

○:新規インストール、上書きインストールの両方が可能
△:新規インストールのみ可能

上書きインストールを行うには、上記一覧表にあるアップグレード対象OSのいずれかがインストールされているパソコンである必要がある。Windows XP Service Pack 1(SP1)以前または Windows 2000 Professional Service Pack 3(SP3)以前を使用している場合には、Windows Vistaをインストールする前に、Windows XP SP2またはWindows 2000 Professional SP4にアップデートしなければならない。

●優待アップグレード
Vistaが発売する前にパソコンを組み立てたい人には、「優待アップグレード」と呼ばれるVistaへおトクにアップグレードできるプログラム付のWindows XP DSP版を購入する方法がある。DSP版とは、パソコンにインストールされた状態、もしくはメモリーやFDDなどの周辺機器と一緒に購入できる商品である。OS単体での購入はできないが、パッケージ版のOSよりも安価に販売されている点が大きな魅力である。注意すべき点は、OSごとにアップグレードできるエディションと料金が異なる点だ。

優待アップグレードの対象OSアップグレード申込用紙
協力:ブレス秋葉原本店


表2.優待アップグレードの対象商品
対象商品アップグレード製品
Windows XP Professional DSP版Windows Vista Business
Windows XP Tablet PC Edition DSP版Windows Vista Business
Windows XP Media Center Edition DSP版Windows Vista Home Premium
Windows XP Professional x64 Edition DSP版Windows Vista Business 64ビット版


たとえば、Windows XP Professional、Media Center Edition 2005は、手数料(送料込み)のみで、Vistaのアップグレード版を入手できる。ところが、Windows XP Homeを購入した場合には、手数料(送料込み)に加えて、アップグレード利用金が必要となる。アップグレード代金は、Windows Vista Home Premiumが$79(約9,300円)、同Home Basicが$49(約5,300円)。

Vistaへのアップグレードを促すポスターアップグレード対象商品
協力:パソコンハウス東映


●アップグレードプログラム
ショップブランドではなく、メーカー製パソコンを所有している人は、Vistaへのアップグレードが用意されている場合があるので、メーカーのサイトをチェックしてみると良いだろう。2007年1月12日現在では、エイサー、日本 HP、日本電気(NEC)、エプソンダイレクト、シャープ、ソーテック、ソニー、デル、東芝、パナソニック、日立、富士通、レノボなどのメーカーが、Vistaへのアップグレード情報を提供している。

各メーカーのアップグレードプログラム


以上のように、Vistaには、アップグレードの方法がいくつも用意されている。いずれの方法をとるにしても、アップグレードできるVistaのエディションなどを良く確認して納得してからVistaにアップグレードしよう。

【特集:Vistaへの道】Step 1:Windows Vistaって何だ?
【特集:Vistaへの道】Step 2:Windows Aeroが変えるPCスタイル
【特集:Vistaへの道】Step 3:大幅に向上した安全性 - セキュリティ機能
【特集:Vistaへの道】Step 4:パソコンが高機能テレビ・HDDレコーダーに大変身!マルチメディア機能
【特集:Vistaへの道】Step 5:Windows Vistaの種類 - 5つのエディション
【特集:Vistaへの道】Step 6:Windows Vistaへのアップグレード
【特集:Vistaへの道】Step 7:発売直前! Vista販売に関する最新情報

Vista マニア
Windows Vista 公式サイト
マイクロソフト

編集部:関口 哲司
Copyright 2007 livedoor. All rights reserved.