アニメを見ていると、女性キャラのパンツが急に見えたり、走る時に露骨に胸が揺れたりするシーンが時折登場する。お色気系の作品に限らず、シリアスな作品でもそういった描写が見られることがあが、これに不快感を覚える人もいるようだ。

はてな匿名ダイアリーに3月12日、「もうアニメにエロ要素を入れるのはやめてほしい」というエントリーが寄せられた。

投稿者は、現在放送中のアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』を友人から勧められて視聴したところ、AIなどを題材にした内容に好感を持ち、毎週楽しく視聴していたという。

ただ、話数が進むうちに、「ちょいちょい女性のきわどいカットがわざとらしく入っている」「ボスキャラが出てきて、なんとそれが全裸の女性」など、作品の内容に似つかわしくないエロ要素が所々盛り込まれていることに違和感を抱いた。次第に気持ちが萎えてしまい見るのを止めてしまったらしい。(文:石川祐介)

「ほのぼのアニメのエロ描写でゲンナリ」


そして、投稿者はそんなにエロい作品を見たいなら、18禁のビデオを見れば良いと語り、「アニメにエロなんて全くいらないと思う俺は少数派なのだろうか」と疑問を綴った。

たしかに、ストーリーに夢中になっていたのに、必然性のないエロ要素が入ってきて興ざめした、という気持ちはわからなくもない。コメント欄でも、

「ほのぼのアニメで出てきたモブのお母さんみたいな人の胸があからさまに揺れたのを見たときはゲンナリした」
「エロと萌えしか考えてないようなアニメなら良いんだけど(観ないから)、面白い原作に無駄なエロを足して駄作に変えるヤツは最悪」

と共感を示す声が多く寄せられた。アニメのエロ要素を完全になくしてほしいというよりは、やはり作品の内容に適していないエロ要素を取り除いてほしいと考えている人は多いようだ。

子供が見るアニメとそうでないアニメを区別したほうが良い?

ただ、「面白い」「また見たい」と思わせるアニメを作ることは難しい。そのため、簡単に興味を引きつけることができるエロ要素を挟むことで、視聴者の関心を掴もうとしている可能性も考えられる。

とは言っても、アニメのエロ要素を嫌う人のコメントは非常に多く、「アニメと深夜アニメはちゃんと区別して欲しい」という声があるように、子供が見ても大丈夫なアニメとそうでないアニメの境界線を明確にする必要がありそうだ。

近年はNetflixやAmazonプライム・ビデオなどで、深夜アニメを簡単に視聴できるようになった。そのため、R-12、R-15と細かく区切った方が適切なのかもしれない。ただ、それはそれでアニメ制作の自由度を下げてしまわないか心配でもある。