伊紙が特集した記事の得点ランキングには、カルチョの世界で名を馳せてきた名手たちの名前がズラリと並んだ。 (C) Getty Images

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 サンプドリアのファビオ・クアリアレッラは、1月20日のセリエA第20節フィオレンティーナ戦で2点を叩き出し、今シーズンの得点数を「14」として、クリスチアーノ・ロナウドと並ぶ得点ランク首位タイに浮上した。

 目下、10試合連続得点中のクアリアレッラは、元アルゼンチン代表のガブリエル・バティストゥータが1994-95シーズンに樹立した11試合連続得点の記録に並ぶかが、注目されている。

 そんななか、イタリア衛星放送『Sky Sport』は、35歳のクアリアレッラが30歳を過ぎてからゴールを量産していることを特集。セリエAで決めている141得点のうち48.94パーセントにあたる69得点が30歳になってから決めたものだという。これは1970年以降に生まれた選手の中で3位の記録だ。

 この「30歳以降の得点率ランク」で断トツのトップに立つのは、ウディネーゼで活躍したアントニオ・ディ・ナターレ。セリエAで歴代6位の通算209得点のうち、じつに77.99パーセントにものぼる163得点を30歳以降に決めている。『Sky Sport』は、「年寄りどころか火星人」と、元イタリア代表FWに賛辞を寄せた。

 2位に続いたのは、ユベントスのレジェンドであるアレッサンドロ・デル・ピエロで、セリエA歴代9位の188得点のうち、51.06パーセントにあたる96得点を30歳以降にマーク。そして3位には、ローマのレジェンド、フランチェスコ・トッティが続いた。イタリアサッカー界の王子は、セリエA歴代2位の通算250得点のうち、30歳を過ぎてから決めたのは、ちょうど半分にあたる125得点だ。

 クアリアレッラに続く5位にランクインしたのは、現在ボローニャの幹部を務めるマルコ・ディ・バイオ。142得点のうち47.89パーセントの68得点。そして、8クラブで通算157得点をマークしたルカ・トーニは、6位となる42.04パーセントの66得点を決めている。

 7位からやや数字が落ちるが、ミランとユベントスで活躍したフィリッポ・インザーギは、156得点中46得点(29.49%)、8位のクリスティアン・ヴィエリも、142得点の26.06パーセントにあたる37得点を決めた。

 9位は昨年現役を引退したアルベルト・ジラルディーノ。8チームで通算188得点はデル・ピエロと並ぶ歴代9位だが、30歳以降に決めたのは22.34パーセントの42得点だった。そして、トップ10を締めくくるのは、通算141得点のうち29得点と、20.57パーセントという数字となっている。

 若さが貴重とされる昨今のサッカー界だが、名手たちの記録を見る限り、“守備の国”イタリアでネットを揺らすには経験も必要不可欠ということなのだろう。間もなく36歳になるクアリアレッラや、来る2月で34歳になるC・ロナウドは、今シーズン、どこまで得点数を伸ばしていけるだろうか。得点王レースの行方を含めて、彼らのパフォーマンスを見逃せない。