26歳職員が入居者を虐待していた施設(画像は『Metro 2018年10月30日付「Care home worker, 26, forced woman, 101, to eat biscuits from floor ‘like a dog’」(Picture: Google)』のスクリーンショット)

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忍耐と激しい労働力を必要とし、日々施設入居者の世話を懸命に行っている介護職員の姿には尊敬の念を抱く人も多いことだろう。しかし一方で職員による入居者への虐待もあとを絶たず、問題は尽きることがない。このほどイギリスのある介護施設で、26歳の職員が入居者らに虐待行為をしていたとして裁判が行われた。『Metro』などが伝えている。

英スコットランドのエディンバラにあるBraid Hills Care Home(ブレイド・ヒルズ介護施設)で、入居者に対して8件の虐待・暴行を働いたとして施設職員のプルショッタム・アヴィ・シーダニー(Poorooshotum Avi Seedany、26歳)の公判がこのほどエディンバラの州裁判所で行われた。

今年3月5日〜5月2日の8週間以上にわたり、シーダニーは高齢の男女入居者4人に対して虐待行為を働いていた。シーダニーとシフト勤務がよく重なっていた同僚のシュレル・ケアンズさん(25歳)は、10月30日の法廷でこのように発言した。

「彼の入居者への虐待行為には涙することもしばしばでした。101歳の女性入居者が、お皿にのっていたビスケットを床に落としてしまったんです。テーブルの上から床にビスケットが落ちた時、彼は『犬のような振舞いをするのなら、犬ように床から直接食え』と言ったのです。女性は深刻な認知症を抱えていたので、きっと自分が何をしているかはわからなかったと思いますが、それを見た私は彼に『なんてひどいの!』と一言、二言罵りの言葉を吐いて部屋を去りました。入居者をこんなふうに扱うなんてあんまりだし、もうこれ以上は見ていられないと思いました。」

ケアンズさんによると、シーダニーの4人の入居者に対する虐待はケアンズさんとのシフトが同じ時間帯に繰り返し行われていたという。他にも、74歳男性入居者が上半身裸で寝ていた時、シーダニーは男性の乳首をねじったり、ベッドの位置を高くする時に男性の耳を上に引っ張ったり、また人工股関節置換手術を終えたばかりのこの男性の傷口に故意に寄りかかるようにして傷つけたりしたのをケアンズさんは目撃している。

さらに、普段叫ぶ癖がある81歳女性には、シーダニーが手で女性の口を20秒ほど塞いだことも明らかにした。女性は強く口を塞がれたことから咳き込み、その後シーダニーの手袋の上に嘔吐したようだ。別の87歳女性に対しては、食事中にこの女性がちょっとした騒ぎを起こしたことへの罰として、その後女性を部屋へ連れて行きドアを閉めて明かりを消すという嫌がらせ行為もしていた。また、シーダニーは女性を激しく突き飛ばし、倒れて頭を椅子にぶつけ怪我をさせていたことも明らかになった。

シーダニーは5年間この施設で勤務しているが、これまで入居者に対する虐待・暴行行為は報告されていなかったようだ。今回シーダニーは法廷で、4人の居住者に対するこれら8件の虐待行為を否認した。公判は今後も続く予定ということだ。

画像は『Metro 2018年10月30日付「Care home worker, 26, forced woman, 101, to eat biscuits from floor ‘like a dog’」(Picture: Google)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)