アマゾン、Alexaを年内に国内展開。Echoは事前申し込み招待制で販売
アマゾンが音声アシスタント Alexa と、スマートスピーカー Amazon Echo を年内に国内展開すると発表しました。

Amazon Echo を事前申込みの招待制で販売するとともに、サードパーティーのアンカー、オンキヨー、HTC、ハーマンなどがすでに日本向けにAlexa対応製品を開発中。

Alexa の自然言語処理を使ったサービスは、ドコモやクックパッド、KDDI、ソフトバンク、NHK、JR飛騨市日本、ヤフー、リクルートホールディングス、三菱UFJ、積水ハウスなどがすでに開発中であることも明らかにされています。アマゾンの Alexa (アレクサ) は、クラウドベースの音声会話サービス。ちょうどアップルの Siri や Google の Google アシスタントのように、天気予報やニュース、スポーツの試合情報を訊いたり、音楽を選んで再生、タイマーやアラーム、リマインダやスケジュールの設定や確認ができます。

米国で2014年に発売された Amazon Echo は、Alexaを内蔵した円筒形のスマートスピーカー(2014年にこんな言葉はありませんでしたが)。7つのマイクからなるマイクアレイを搭載し、部屋のどこに居ても、音楽の再生中でも、ただ話しかけるだけでアレクサと会話して操作できることが最大のポイントです。

米アマゾン、会話する円筒形スピーカーEchoを発売。クラウド接続の音声エージェント機能搭載(2014年)

Echo 以前から、Siri や Google でも話しかけて操作や音声検索はできましたが、音声入力の前にアプリを開いて手でボタンを押す必要があったり、スマートフォンのマイクに拾われる範囲で話す必要があり、あまりハンズフリーの有り難みはありませんでした。

Echo は手が塞がっていても、目を閉じていても、スマホをどこに置いたかロックを解除したかetcを考えなくても、声だけで音楽や家電の操作、アラームなどの設定、スマホで確認するような情報の回答がさっと得られる点が魅力です。

米国のAmazon.com が Amazon Echo で他社に先駆けてスマートスピーカーを成功させ、小型の Echo Dot や画面つきの Echo Showなど快進撃を続ける一方、日本では Alexa が日本語に対応していなかったため、Echo も売っていない状況が続いていました。

スマートスピーカーのジャンル的には後発であるはずの Google Home や、アップルの HomePod が国内参入を予定するなか、ようやくアマゾンからも「本家本元」の日本上陸が発表されました。

Amazon.co.jp によると、Alexa と Echo を年内に国内展開し、Echoは事前に購入を希望したユーザーから招待制で購入できるようになります。

これは「Alexaをともに作り上げ、進化を支えてくださるお客様を対象に」と表現されており、公開ベータテスト期間に近い扱いでまず限定販売からスタートするようです。そういえば米国でも、Echoはかなり長い期間に渡って招待制でした。

アマゾンの Alexa は、他社の音声サービスと比較して、サードパーティーへの開放に積極的な点も特徴です。アマゾンが提供する ASK (Alexa Skills Kit) を使い日本語の Alexa 向けにスキルを開発中のパートナーとして挙げられるのは:

株式会社NTTドコモ、クックパッド株式会社、KDDI株式会社、積水ハウス株式会社、ソフトバンク株式会社、日本放送協会(NHK)、東日本旅客鉄道株式会社、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ、ヤフー株式会社、株式会社リクルートホールディングス他


さらにアマゾン自身のEchoに加えて、「アンカー・ジャパン株式会社、HTC Corporation、オンキヨー株式会社、ハーマンインターナショナル株式会社ほか」は Alexa を組み込んだデバイスの日本向け発売を計画しているとのこと。

なお Alexa を使った音声サービスは、特定のコマンド語をローカルで待ち受けて、話しかけられたと判断したところでクラウドと通信する仕組み。ヘイシリやOKぐーぐる、「コルタナさん」のようなコマンド語は、英語ではアレクサのほかアマゾン、コンピュータなどが選べました。ここが日本語でどうなるのかもほんのり気になるポイントです。
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