現役引退を表明した伊達公子【写真:Getty Images】

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来月に47歳を迎える伊達の2度目の引退は、海外でも大きなニュースに

 女子テニス選手で元世界ランキング4位の伊達公子(エステティックTBC)が28日、自身の公式ブログで現役引退を表明した。女子テニス界のレジェンドが決断した2度目の“幕引き”に、海外メディアも「鉄の女性」「永久不滅の日出る国のレジェンド」など次々に特集している。

 来月28日に47歳の誕生日を迎える伊達のキャリア2度目の引退は、海外メディアにとっても大きなニュースとなった。

 米ヤフースポーツは「テニス、日本の鉄の女性、ダテが46歳で現役引退」と報じた。高校卒業と同時にプロに転向した伊達は、1995年に自己最高位となる世界ランク4位まで上り詰め、翌年のウィンブルドンはベスト4に進出。全米オープンでは93年と94年のベスト8が最高成績だった。

 オーストラリアテレビ局「SBS」電子版が、「キミコ・ダテが長きに渡るWTAのキャリアに別れ」と報じれば、スイスメディア「ブルーウィン」も「キミコ・ダテが東京で引退を告げる」と見出しを立て、「9月28日に47歳の誕生日を祝う日本人女性は、1995年に世界4位だった。1996年に一度引退しており、2008年にカムバックを果たした」とこれが2度目の引退であることをレポートしている。

8月下旬にはサービス練習を再開するも…9月のジャパン女子オープンがラストダンス

 一方、イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」電子版のテニス特集「テニス・サーカス」では、「キミコ・ダテが引退。日出ずる国の永久不滅のテニスレジェンド」と取り上げられている。記事では、「彼女は並外れた2つのキャリアに別れを告げる決心を下した。12年間のブランクを経て、誰もが考えもつかなかった現役復帰していた」と振り返り、9月11日に開幕するジャパン女子オープンが“ラストダンス”になることも報じた。

 また、南アフリカメディア「ビジネスデイ」は「キミコ・ダテが47歳直前にプロテニス人生にサヨナラを告げる」、WTA(女子テニス協会)も公式サイトで「そのキャリア、月日にして40年間」と伝えている。

 伊達は08年4月に「再チャレンジ」として37歳で現役復帰を決意し、年齢を感じさせない活躍ぶりを見せていたが、16年に左膝の手術を受けて長期離脱。今年4月に公式戦復帰を果たすも、肩の炎症を理由に全米オープンの予選出場は断念した。8月23日には自身のインスタグラムに動画を投稿し、サービスの練習を再開したことを報告していたが、「今のところ痛みなし。でも弱々しい…」と複雑な胸中をつづっていた。

 “レジェンド伊達”の引退を、世界中のメディアも惜しんでいる。