1日の天気予報。

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6月1日は気象記念日。明治8年(1875年)に東京気象台で地震の観測が始まったことを記念した日です。(地上気象観測は6月5日から)
その12年後の明治20年には中央気象台に、戦後は気象庁と名称が変わりました。天気予報の名人といわれた元大阪管区気象台長の大谷東平氏は中央気象台から気象庁となったとき、役人が決めた品のない名称だと憤慨したそうです。

そういえば、1996年から測候所の無人化が進められ、これまでに全国94か所が廃止、現在は帯広と名瀬の2か所が残るのみです。この140年あまりで気象観測は人から機械へと大きく変化しました。そして今、人工知能(AI)が予報官に取って代わる時代がきました。

戦前から戦後と激動の気象界を生きた大谷さんは気象台という言葉に深い愛着を持っていたようです。AIが予報官になったと聞いたら、腰を抜かすほど驚くかもしれません。

(気象予報士・片山 由紀子)