「中華」と聞くと、今もなお辮髪に細長いひげを生やした中国人男性をイメージする日本人はいまだに少なくないかもしれない。中国メディア・今日頭条は11日「どうして今の中国人はヒゲを生やしている人が少ないのだろうか」とする記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF) 

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 「中華」と聞くと、今もなお辮髪に細長いひげを生やした中国人男性をイメージする日本人はいまだに少なくないかもしれない。中国メディア・今日頭条は11日、「どうして今の中国人はヒゲを生やしている人が少ないのだろうか」とする記事を掲載した。

 記事は、かつては中国人男性の大部分はヒゲを蓄えており、ヒゲが成人男性のシンボルとなっていたと説明。その代表例として長いヒゲを生やしていたことから「美髯公」と呼ばれた蜀の名将・関羽の名前を挙げた。一方で、現代の中国人男性は一部の芸術家やファッションリーダー、無精者を除いてヒゲを生やしている人が非常に少ないとし、その理由について4つの点から説明した。

 まず1つ目の理由は、20世紀の西洋において中国人に対する恐怖と偏見のイメージが「満大人」(マンダリンの語源、満州人の役人)そのものであり、ヒゲがそのイメージを想起させるからというものだ。2つ目の理由は、ヒゲの手入れが面倒という点。現在ではカミソリの切れ味も良くなり、電動シェーバーもあることから、ひげを生やして手入れをするよりもきれいさっぱり剃る方がはるかに簡単で便利になったとのことである。

 3つ目は「古代の考え方が今の世の中には合わない」と考えていること、そして4つ目はヒゲを蓄えることが今の中国人にとって多くのネガティブな意味を持つようになったことを挙げた。記事は「日本兵のイメージがヒゲ面であり、さらに各種抗日ドラマの影響により、ヒゲを生やしてしまったら日本人そっくりに見えてしまう」と説明している。

 確かに、一部のお年寄りが白いヒゲを蓄えていることがあるものの、若い人を中心にヒゲを伸ばす中国の男性はあまり多く見られない。社会が豊かになり、ファッションがさらに多様化するようになれば、中国でも再び「ヒゲブーム」がやってくるだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)