レアル・マドリードのクリスティアーノ・ロナウド【写真:Getty Images】

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昨夏から食事改善で3キロ減の79キロ、“再構築”された鋼の肉体

 欧州サッカー最高峰の舞台であるUEFAチャンピオンズリーグ(CL)で、前人未踏の大会通算100ゴールを達成したレアル・マドリード(スペイン)のクリスティアーノ・ロナウド。2月に32歳となったポルトガル代表FWだが、昨夏から取り組んだ食事改善によるダイエットがゴールラッシュの重要な要素になったという。マドリードを基幹とするスペイン紙「マルカ」電子版が特集している。

 ロナウドは現地時間18日に行われたCL準々決勝・バイエルン(ドイツ)戦の第2戦で、後半31分に1-1と同点に追いつくゴールを決めた。合計スコアが同点のままもつれ込んだ延長戦で2得点し、ハットトリックを達成。この3ゴールによってCL史上初となる100得点に到達した。

 ロナウドといえば、鍛え上げられた鋼の肉体から繰り出されるドリブル突破、強烈なシュート、打点の高いヘディングと様々なシュートパターンを持つストライカーだが、母国ポルトガルを初優勝に導いた昨夏の欧州選手権では決勝のフランス戦で左膝を負傷する事態に見舞われた。

 記事によると、医療的なリハビリを図るとともに、ロナウドは自分自身の判断で自らのプレースタイルを変えるために肉体を“再構築”する決断を下したという。

フィジカルトレーニングも再考、「ピーキング」考慮でスロー調整

 以前からロナウドは自らの肉体に少々の重さを感じていたもようで、かつてピッチで見せていたような躍動感を常に発揮するために食事習慣を変えた結果、2016-17シーズンの開幕時点でロナウドの体重は今までの82キロから79キロと3キロの減量に成功したという。

 また、フィジカルトレーニングの面でも再考。かつてはチームメートが心配するほどの強度で臨んでいたが、いわゆる「ピーキング」の部分を考慮するようになったという。それは、肉体的なピークをシーズン終盤に持っていくように意識し、スロー調整でトレーニングメニューを組み立てるようにしたのだといい、それによって筋肉量自体は減りながらも、ピッチでの動きにはしなやかさが生まれたとも指摘している。

 ロナウドは今季序盤こそ欧州選手権で負った故障によって欠場した期間があったものの、復帰後はフィジカル的な問題を抱えずに戦い続けている。ジネディーヌ・ジダン監督のもとで史上初となるCL連覇を目指すチームにとって、トレーニングへの思考法を変えたエースの健在ぶりは、何よりも頼れるものであることは間違いない。