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 元SMAPの木村拓哉(44)が、今まで当事者はタブーとしてきた「SMAP解散」の話題に相次いで言及。「裏切り者」のレッテルを払拭しようとするかのような発言が目立ったが、結果的に他の元メンバーとの対立を認めることになったためにSMAPファンがショックを受ける事態となっている。

■「4対1」の構図を蒸し返したとファンが反発?

 今月10日、木村は明石家さんま(61)との毎年恒例のバラエティ特番『さんタク』(フジテレビ系)に出演。同番組は通常なら毎年1月に放送されるのだが、今年はSMAP解散騒動の影響で4月までずれ込んだ。

 さんまはオープニングから放送時期が変わった経緯に触れ、さらに「どうしても(世間は)あの騒動を聞いてほしい、さんまなら聞いてくれるだろうという感じやねん。だから聞くけど、答えんでもいいよ」と前置きしつつ、「どうなって、どうなったの?」と直球の質問。木村が苦笑すると、続けて「両者が正しいワケやんか。両者って誰やねんっていう話になるけど。正論と正論がぶつかるのが一番タチが悪い」と持論を展開した。

 これに木村は「また振り出しになっちゃうので。せっかくこの時間を過ごしたので、言わなくていいんじゃないですか?」と言葉を選びながら核心を語ることを避けた。一見すると木村の「いい人」ぶりが強調されたやり取りだが、そうは受け止めなかったSMAPファンが多いようだ。

「さんまさんの言葉からはメンバー間の対立があったことがうかがえ、それを木村さんが否定しなかったことで多くのファンがショックを受けた。核心を語らないのであれば、結果として『4対1』の構図を蒸し返しただけ。“SMAPの事情通”を気取っているさんまさんの暴走が根本的な原因とはいえ、蜜月関係にあるフジの番組ならジャニーズ事務所は『メンバー対立を想像させる発言はNG』とすることもできたはず。解散直前にラジオ番組で『誰も悪くないんです』と木村さんをかばうかのような発言をした中居正広さん(44)と比較するファンも多く、木村さんへのファンの視線は冷ややかになっています」(ジャニーズに詳しい芸能ライター)

■解散も紅白辞退もなんでもかんでもメンバーのせい?

 また、木村は同日に放送された情報番組『めざましテレビ』(フジテレビ系)にもVTR出演した。木村はSMAPとしての出演を辞退した昨年大みそかのNHK『紅白歌合戦』について「年末にNHKホールにいなかったのがすごい風変わりな時間でした」と独特の言葉で思いを吐露。続けて「思いは正直複雑。その場にいたかったというか……。本当にたくさんの声やNHKさんの関わっていた人たちからの気持ちも実際に受けていたので、ちゃんと応えられないのは残念だと思った」と語り、ラストステージを熱望していたファンやスタッフを気遣った。

 だが、これにも一部ファンは「今さらウジウジと……」「辞退したのは他のメンバーのせいだって言いたいの?」「香取くんや中居くんを悪者にしようとしてる」などと反発。やはり「4対1」の構図が蒸し返されたと感じたファンが多かったようだ。

「実際、NHKはSMAPのために15分間の特別枠を空けてギリギリまで交渉していました。最終的には出演辞退になってしまいましたが、その原因をめぐってはさまざまな憶測が流れました。しかし、木村さんの発言は『自分はファンやスタッフのためにも出演したかったけど他のメンバーが固辞した』と暴露したも同然。となれば、木村さんとの確執によって出演を嫌がったと報じらた香取慎吾さん(40)が最大の戦犯と言っているようなものです。騒動当時ならまだしも、今さら『俺は悪くない』とアピールするために蒸し返す必要があるのかとファンは疑問に感じている。ちょうど“隠し子疑惑”の報道に揺れている香取さんに追い討ちをかけるようになってしまったのもタイミングが悪かった」(前出・芸能ライター)

 木村はさらに解散後のソロ活動について「新人」という言葉で自分の立ち位置を表現。「追い風となってくれる共演者とかスタッフの協力がないと何もならない。必要とされるっていうことのありがたさは感じながらやっていきたい」などとも語り、徹底して「謙虚」「いい人」という印象の発言を繰り返した。

 全国ネットのテレビ番組でSMAP解散の原因が他のメンバーにあるかのような発言を繰り返し、自分は「いい人路線」を突き進む……さらに一部メディアでは、木村が今年9月にジャニーズ事務所の幹部に“昇格”するという報道も噴出している。そういった流れだけを見てみると「保身」の二文字が色濃く浮き上がってしまうようにも感じられるが、果たして一連の発言は木村の将来にどのような影響を与えるのだろうか。

文・橘カイト(たちばな・かいと)※1979年島根県生まれ。編集プロダクションを経て、フリーに。週刊誌などで芸能関係の記事を執筆。また、民俗学などにも精通し、日本のタブーにも数多く取材。主な著書に『真相!禁忌都市伝説』(ミリオン出版)ほか多数。