ひと言でセンスが良いといっても、デザインなのか、先進性なのかそれともブランド自体なのか人それぞれ異なるでしょう。そこで、現在販売されているスポーツカーの中でセンスが良いと思われる要素が詰まった5台を取り上げました。

■レクサス・LC

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レクサスのフラッグシップクーペとして、2017年3月に登場したのがLCです。グレードは5LV8エンジンを搭載するLC500と3.5LV6エンジンと走行用モーターの出力を制御するマルチハイブリッドシステムを搭載したLC500hの2種類で車両本体価格は1300万円〜1450万円となっています。

先鋭的でセンスの良さが光るLCのスタイリングは新開発GA-Lプラットフォームの採用により、エンジンをフロントミッドに搭載したことで、低いフードのデザインが可能になりました。

その結果、フロントフードからルーフラインにつながるダイナミックなプロポーションが実現したのです。そしてブラックアウトしたCピラーによって、ルーフがまるで浮いているように見えるのが特徴です。

■BMW・i8

2013年に導入されたプラグインハイブリッド・スポーツカーのBMW・i8。何と言ってもi8の魅力と言えば先進性です。ボディの骨格にはCFRP(炭素繊維強化プラスチック)と呼ばれる複合素材を採用。ミッドシップに搭載されるパワーユニットには1.5L直3DOHCターボエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドシステムを採用。システム最高出力362ps、最大トルクは570Nmを発生します。

上部は軽量なカーボンファイバー製のライフ・モジュール。下部はバッテリーを駆動システムの間に搭載するアルミ合金製のドライブモジュール。この革新的な配置と素材によって軽量化だけでなくドライビング・ダイナミクスに重要な50:50の重量配分と低重心を実現しています。

開閉用ドアハンドルを排除したシザー・ドアを採用したi8の車両本体価格は1991万円です。

■マクラーレン・570S

2015年6月に導入されたマクラーレン・570Sは、スポーツシリーズというマクラーレンのエントリーモデルという位置づけとなります。570Sのボディ骨格には重量が80kg以下というカーボンファイバー製のモノセルIIシャシーを採用。このシャシーにアルミ製パネルを採用することで、乾燥重量は1313kgという軽量化を実現しています。

車名の570は、他のマクラーレンと同様にエンジンの最高出力を示しており、最高出力570ps、最大トルク600N・mを発生する3.8LV8ツインターボをミッドシップに搭載しています。ミッションはシームレスシフトギアボックスと呼ばれる7速デュアルクラッチシステムが組み合わされます。

新開発されたサスペンションを採用し、公道でも、サーキットでも高い操作性を実現した570Sの車両本体価格は2556万円です。

■アストンマーティン・DB11

新世代アストンマーティンの第1弾モデルとなるアストンマーティン・DB11は、2016年9月に日本に導入されました。曲線を多用しモダンなデザインとなったクーペボディはアルミニウムやマグネシウムなど軽量素材を多用しています。

搭載するエンジンは新開発の5.2LV12ツインターボで、最高出力608ps、最大トルク700Nmを発生します。ミッションは8速ATが組み合わされ、0-100km/h加速は3.9秒と歴史あるDBシリーズで最速かつパワフルなモデルです。

エクステリアだけでなく、インテリアも液晶パネルを多用し先進性を主張しています。DB11の車両本体価格は2380万円です。

■フェラーリ・488GTB

2015年に日本に導入されたフェラーリ・488GTBは、フェラーリ8気筒シリーズの最新モデルです。クーペモデルのGTBに続いて電動開閉式ルーフを採用した488スパイダーも追加されました。

488の両サイドにある大型のエアインテークは、約40年前にフェラーリ初のミッドシップV8モデルとして誕生した308GTBからインスパイアされたものです。また、キャビンを2分割するダッシュボード&センター・トンネルをはじめ、ラップアラウンド・シートなどクラシックフェラーリのデザインが盛り込まれているのが特徴です。

搭載されるエンジンは3.9LV8DOHCツインターボで最高出力は670PS、最大トルクは760Nmを発生します。ミッションは7速デュアルクラッチのF1 DCTが組み合わされ、最高速度は330km/h以上というパフォーマンスを発揮します。488の車両本体価格はGTBが3070万円、スパイダーが 3450万円となっています。

(萩原文博)

デザイン、先進性、ブランド…すべてがハイセンスなスポーツカー5車種【2017年版】(http://clicccar.com/2017/04/03/458628/)