【ネット証券アナリストが日経平均株価を予測】 2016年8月から9月までの日本株の値動きは? 9月21日のFOMCと日銀決定会合の注目点も解説!

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1万6000円台での攻防が続く日経平均株価。これは1万7000円台回復への布石なのか、それとも息切れ前の悪あがきなのか。ネット証券4社のエースアナリストが、向こう1カ月の日経平均株価の動きをファンダメンタルズの面から徹底分析。

第1四半期決算は意外と堅調だったが
9月の日米の金融政策が焦点になる!

 8月上旬時点での3月決算企業の第1四半期(4〜6月)決算発表を見ると、外需関連を中心に厳しい結果が予想されたが、少々悲観しすぎていたようだ。

「日経平均株価を構成する225社の予想1株益は、わずかに上昇傾向にあります」とSBI証券の鈴木英之さんは指摘し、さらにこう予想する。

「決算発表の一巡から買い安心感が強まり、予想PERで14.5倍程度に相当する1万7500円程度までの上昇は期待してもよさそうです」

 気になる円高について、カブドットコム証券の河合達憲さんは次のように読む。

「日米の金利差は再び拡大傾向で、それが恵みの雨となって円高圧力はやや和らぐでしょう」

 政府の財政政策と日銀の追加緩和も発表された。松井証券の窪田朋一郎さんはこう評価する。

「財政出動は単年度で3兆円程度と小さく効果は限定的ですが、日銀によるETF買い入れは倍増され、株価を下支えすることになります」

 もっとも、こんな意見もある。

「政策の出尽くし感が優勢になりつつあり、リスクオフへ傾きやすい」(楽天証券の土信田雅之さん)

 先で触れた為替にしても、9月末に控える日米の金融政策決定会合次第では波乱も起こりうることで、予断を許さない。相変わらず、先行きを見通しづらい局面が続きそうだ。

 あまり楽観せず、しっかりとした銘柄選定を心がけたいところだ。