今季限りで引退の帆足は打撃投手に【写真:編集部】

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巨人・藤井、阪神・久保田…、現役時代に選手として活躍した打撃投手たち

 ソフトバンクは25日に今季限りで引退した帆足和幸氏が打撃投手として入団すると発表した。背番号は「109」。

 帆足は2000年ドラフト3位で西武入りし、04年に10勝、05年に13勝をマーク。長く1軍マウンドで奮闘し、11年オフにFA宣言してソフトバンクへ移籍した。今季は3試合の登板にとどまり現役引退したが、通算267試合登板で90勝65敗1セーブ1ホールド、防御率3.90という実績を誇る。

 一流左腕からチームスタッフへの転身。球界には、帆足のように現役時代に活躍した裏方がいる。ここでは実績十分の打撃投手にスポットを当ててみたい。

◯ヤクルト・山口重幸

 東京・岩倉高の「4番・エース」として1984年センバツ高校野球に初出場。決勝で当時2年生だった桑田、清原を擁するPL学園を倒し初優勝。同年ドラフト6位で阪神入りし、野手に転向。95年にヤクルトへ移籍し、96年に現役引退。プロ通算283試合出場で打率2割2厘、1本塁打、15打点。プロでの投手経験はない。

◯巨人・藤井秀悟

 1999年ドラフト2位で逆指名でヤクルト入り。01年に最多勝、ベストナイン獲得。08年にトレードで日本ハム、10年にFAで巨人に移籍した。11年オフに村田の人的補償でDeNAへ。14年現役を引退した。プロ通算284登板83勝81敗、防御率3.77。

◯阪神・久保田智之

 2002年ドラフト5巡目で阪神に入団。05年にウィリアムス、藤川と中継ぎトリオ「JFK」を形成し、27セーブを挙げてリーグ優勝に貢献した。07年にはプロ野球記録となる90試合に登板するなど、最優秀中継ぎ投手に2度輝いた。通算成績は444試合で41勝34敗47セーブ117ホールド、防御率3.16。

DeNA・東野は巨人で開幕投手も

◯阪神・嘉勢敏弘

 94年ドラフト1位でオリックス入り。97年に仰木監督の勧めで外野手兼投手の二刀流に挑戦。01年に投手に登録変更し、リーグ最多70試合に登板した。04年に現役引退。プロ通算成績は投手では136試合登板で3勝7敗、防御率4.84。野手では272試合出場で打率1割3分5厘、0本塁打、9打点。

◯DeNA・吉見祐治

 東北福祉大4年時に2000年シドニー五輪に出場。同年ドラフト2位で逆指名で横浜入り。02年に11勝。10年途中に金銭トレードでロッテ移籍し、13年には阪神に入団。14年に現役引退した。プロ通算267試合登板で44勝62敗、防御率4.84。

◯DeNA・東野峻

 2004年のドラフト7巡目で巨人入り。10年に13勝を挙げ、翌11年に開幕投手を務めた。12年オフ、オリックスにトレード移籍。14年オフに戦力外通告を受け、合同トライアウトでDeNA入団。今季限りで現役引退。プロ通算124試合登板で32勝30敗2セーブ、防御率3.43。

◯ソフトバンク・金沢健人

 1998年ドラフト2位で阪神入り。07年開幕前に日本ハムへトレード移籍し、08年に戦力外通告。09年はオリックスにテスト入団し、10年途中にソフトバンクへトレード移籍した。11年に53試合登板でリーグ優勝、日本一に貢献。13年に現役引退。プロ通算332試合登板で15勝11敗4セーブ32ホールド、防御率3.73。

◯ソフトバンク・渡辺秀一

 1993年ドラフト1位でダイエー入り。94年に31試合登板8勝4敗で新人王を獲得。96年に9勝。01年に現役引退。プロ通算140試合登板で27勝30敗、防御率3.89。

日本ハム押本は通算111ホールド

◯日本ハム・押本健彦

 2003年ドラフト4巡目で日本ハム入団。06年は中継ぎで防御率1.50とリーグVに貢献。08年にトレードでヤクルトへ。その後、中継ぎで5年連続50試合以上に登板した。14年で現役引退。プロ通算434試合登板で33勝33敗4セーブ111ホールド、防御率3.75。

◯ロッテ・池田重喜

 1967年ドラフト4位で大洋入り。主に中継ぎとして活躍し、70年オフにロッテへトレード移籍。76年から投手コーチ兼任となり、77年に現役引退。引退後はトレーニングコーチなどを務め、12年から打撃投手兼寮長を務める。現在69歳。プロ通算155試合登板で13勝12敗0セーブ、防御率3.53。

◯西武・谷中真二

 1996年ドラフト3位で西武入り。99年に鳴り物入りで入団した松坂(ソフトバンク)の影武者役となった。01年途中に阪神へトレード移籍。04年はオリックス、05年から楽天、08年から西武でプレー。10年に現役引退した。プロ通算243試合登板で21勝25敗0セーブ2ホールド、防御率4.55。

◯オリックス・小倉恒

 1992年ドラフト7位でヤクルト入り。97年途中にオリックスへトレード移籍。99年から2年連続で48試合登板。00年に球宴出場。05年から楽天でプレー。08年に現役引退した。プロ通算401試合登板で50勝48敗32セーブ29ホールド、防御率3.93。

◯オリックス・川崎雄介

 05年大学生・社会人ドラフト4巡目でロッテ入り。08年に29ホールドで最優秀中継ぎ投手。10年途中に阪神へ金銭トレードで移籍し、13年途中に西武へトレード移籍。14年に現役引退。プロ通算199試合登板で7勝9敗1セーブ49ホールド、防御率3.84。

◯楽天・佐竹健太

 1999年ドラフト5位で広島入り。05年に自己最多50試合登板。08年途中に楽天へトレード移籍した。12年に現役引退。プロ通算261試合登板で5勝8敗0セーブ41ホールド、防御率4.91。