ヴァイッド・ハリルホジッチ監督(撮影:長瀬友哉/フォート・キシモト)

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8月9日、日本は東アジアカップ最終戦を中国と戦い、1-1で引き分けた。その結果、日本は初めて東アジアカップで1勝も挙げられず、最下位に沈んで大会を終えた。

ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は試合後の記者会見を「いい試合だった」とスタートした。そして最近の記事に対して「少し怒りたい」と不満をぶつけた。

ここにその全文を掲載する。

「おそらく今日の試合は私にとって久しぶりの一番いい試合だったと思います。内容について、それから高さの意識についてですね。ただ、この試合をこれくらいできるのは前もって知っていました。フィジカル的に素晴らしい疲労回復ができましたし、初めて10対10でチームトレーニングもできましたし、得点が取れるチャンスがたくさんあったので勝てなかったのは残念ですが、引き分けだったのですが、選手には評価をしています。この大会にもう2、3日準備があれば、この3試合はまた違う結果にすることができたと思います」

――この3試合のポジティブな収穫は?

「この3試合を通じて、国内組の選手についてかなりよくわかりました。真のA代表に入るのが何人か見つかったかなと。何人かはまだ努力が必要かなと。ただ、大部分の選手が初めて見る選手で、初めて『コンニチハ』といったぐらいの選手がいるのですが、まだ国内にいる選手で2、3人興味がある選手がいるので分析、追跡していきたいと思います。そして今回いろいろな選手に、各自にメッセージを送っています。各クラブで『しっかりこうトレーニングしてください』と伝えています」

「ここに来たすべての選手が素晴らしいスピリットを見せてくれました。今日の試合は本当に素晴らしいアクションが何度もあり、私たちが理想とするゴールもありました。これはハイレベルのアクションだと思います。そのために選手にはこれを続けてくださいと。本当にたくさんのポジティブなことがありました。もちろん結果には満足していませんが、ただ、そんなにがっかりもしていません」

「みんなには3試合を通じてパワーが戻ってきましたし、選手は勝ちたい気持ちが強かったので、勝てなかったことは残念です。勝つための努力はすべて出したと思います。ラストパス、フィニッシュで欠けている部分がありましたが、あとナイーブな失点もしてしまいましたが、我々はしっかりトレーニングしたと思いますし、今後トレーニングするべきこともあるので、それが今回の収穫です」

――厳しい条件の中で大会に臨まなければならないとおっしゃっていましたが、スケジュールなどどう改善なり修正していきたいと思っていますか?

「まず大会の準備期間ですが、どの世界の監督がこの様な状況になっても準備をしたいと思うのは当たり前だと思います。私はもうその話はしましたし、言い訳をしていると記事で書かれていますが、それに対しては少し怒りたいと思います。私は少しフットボールを知っていますし、チーム全体がトレーニングする時間が欲しいと思います。この3試合をみなさんご覧になったと思いますが、パワー、オーガナイズ、ディフェンス面に関してもオフェンス面に関しても、今日のように、いいフットボールを日本はしたいと思います」

「ハイレベルのアクションを日本はしたと思います。慌てるシーンだとかゴール前の存在感で少し足りないことがあったかもしれませんが、ベーシックなトレーニングしかしていませんし、選手にはメッセージを伝えました。批判も言い訳もしていません。日本のみなさんにメッセージとしてフットボールをもう少しみなさん全体で理解して、トレーニングの時間をくださいと言っているのです。来年のカレンダーでそれが反映されるのを願っています。少し代表監督のアイデアも入れていただきたいと言っているだけです」