1000万円する腕時計をしているという人に会ったことがある。でも、その腕時計がどんなものだったのか、未だによくわからない。ジャケットの袖に隠れて、ほとんど見えなかったのだ。「やだ、それって△◎☆▽×○□じゃないですか!!!」と、すかさず盛り上がったお姉さんがいなければ、まるで気づかなかった。凄まじい奥ゆかしさに震えた。なんでしょう、そのさりげないおしゃれっぷり。見せないなら1万円の時計でもいいような……と