舞台は1933年の東京。持ち込んだ作品が出版社に評価されず、落ち込む漫画家・甘神白鼻進(あまがみはくびしん)は、婚約者で彫金作家の芹理(せりり)あんから慰めの言葉をかけられると、顔をゆがませ、声を荒げた。「僕の漫画が読まれないのは、社会が悪い!」実のところ、世相は悪くなっていくばかりだった。しかし「漫画で銭を稼ぐ」という点においては、漫画雑誌の創刊が続き、児童漫画のヒット作が立て続けに生まれるなど