百年前にアーサー・ウェイリーが英訳した「源氏物語」を現代日本語に再翻訳した姉妹が、その前代未聞の翻訳をたどりつつ、「源氏物語」の新たな魅力を読み解く『レディ・ムラサキのティーパーティらせん訳「源氏物語」』(毬矢まりえ・森山恵、講談社刊)が話題です。『貝に続く場所にて』で芥川賞を受賞したドイツ在住の作家・石沢麻依さんに、本書の書評を寄稿いただきました。思いがけない場所へ導かれる旅グスタフ・クリムト