アヘンが赤痢の治療薬、と言われてもピンと来ない読者も多いだろう。抗菌剤のなかった19世紀、アヘンは赤痢など下痢を伴う感染症を含めた万能薬のような扱いをされていた。国立感染症研究所のウェブサイトによると、細菌性赤痢の治療にはニューキノロン系抗菌剤と、脱水を防ぐための生菌整腸剤が併用して使われるとなっており、アヘンの使用に関する記述は一切ない。ところが、医薬品不足に苦しむ北朝鮮では、未だに赤痢の治療薬と