北朝鮮の社会システムで特徴的なものと言えば「動員」だ。所属する職場や人民班(町内会)を通じて、町内の清掃、道路の補修から大規模な建設工事に至るまで様々な形で労働力の提供を強いられる。その代表例が、毎年春と秋に行われる「農村支援」だ。都市住民を集中的に農村に送り込み、農作業の手伝いをさせるものだ。ところが、「強制のあるところにカネが湧く」のが今の北朝鮮。動員を巡ってカネが飛び交う現状を、両江道(リャ