生成AIの普及以降、従業員の「先行きへの不安」の表出が顕著に

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株式会社リンクアンドモチベーション


株式会社リンクアンドモチベーション(本社:東京都中央区、代表取締役会長:小笹芳央、以下当社)は、当社のクラウドサービス「モチベーションクラウド エンゲージメント」のデータをもとに、生成AI普及前後における従業員エンゲージメントの変化と退職要因を調査いたしました。



近年、リモートワークの普及やAI技術の台頭など、ビジネス環境が大きく変化する中で、従来主流とされてきた待遇や労働環境への「不満」を理由とした退職から、企業の将来性や変化への対応力に対する「不安」を理由とした退職へと主要因がシフトしていることが示唆されました。



調査結果のサマリ


- 【コロナ禍前後の変化】働きやすさの改善の一方で働きがいは向上せず
リモートワークの普及等による「研修制度の充実度」や「休日や就業時間」等の「働きやすさ」(職場環境)に関する項目の改善は見られたが、「責任ややりがい」などの項目は低下、もしくは、横ばい傾向に。「働きやすいが、手応えを感じにくい」組織課題が浮き彫りになりました。

- 【生成AI普及前後の変化】「先行きへの不安」の表出
「業務環境の充実度」や「財務状態の健全性」など、「変化に対応できる土台作り」を求める声の強まりと、「経営陣に対する信頼」「事業の成長性や将来性」等の項目の満足度の顕著な低下。自社の未来に対する“納得不足”が見られる結果になりました。

- 【退職理由の構造変化】「不満退職」から「不安退職」へ
退職者と在職者のデータを比較した結果、給与や労働時間などの「不満」による退職(=「不満退職」)から、「財務状態の健全性」や「事業の成長性や将来性」といった「会社の将来性や先行きへの不安」を理由とした退職(=「不安退職」)へ、主要な退職理由がシフトし始めていることが示唆されました。

調査概要


・調査機関(調査主体):株式会社リンクアンドモチベーション


・調査対象:


  コロナ禍前後、生成AI普及前後の変化


  2019年~2025年に入社し、該当期間にリンクアンドモチベーションが提供する従業員


  エンゲージメントサーベイを実施した回答者を対象に、期待度、満足度の変化を分析


   ※コロナ禍前後として2019年と2025年のデータ、


   生成AI普及前後として2021年と2025年のデータをそれぞれ比較



  退職要因の分析


  2025年12月から、2026年5月の半年の期間内で、従業員エンゲージメントサーベイを


  実施した回答者を対象に、在職者と退職者の回答結果を比較分析


   ※過去のサーベイ回答母集団と照合を行い、母集団の差分を退職者とみなし比較




調査結果の詳細


1. コロナ禍前後(2019年~2025年)の変化:働きやすさの改善の一方で働きがいは向上せず


期待度の変化をみると、「責任ややりがい」や「専門能力の獲得」等、仕事項目や人材に関する項目への期待度は下がり、働きやすい環境や上司の積極的な支援を求めるようになっている傾向がみられました。



表1:コロナ禍前後で、期待度が上がった上位5項目と期待度が下がった上位5項目




一方で、満足度の変化をみると、リモートワークの普及等に伴い、「研修制度の充実度」や「休日や就業時間」の満足度が上昇しました。 しかしその一方で、「責任ややりがい」などの仕事項目、人材に関する項目は、満足度が下がった、あるいは変化がなかった項目の上位に並んでおり、「働きやすい」職場環境は整ったものの「働きがい」の向上が置き去りにされている状況が示唆されています。



表2:コロナ禍前後で、満足度が上がった上位5項目と満足度が下がった上位5項目




2. 生成AI普及前後(2021年~2025年)の変化:「先行きへの不安」の表出

期待度の変化をみると、業務環境、財務状態の健全性などの会社環境に関する項目への期待度が軒並み高まっていました。



表3:生成AI普及前後で、期待度が上がった上位5項目と期待度が下がった上位5項目




満足度の変化をみると、社外からの透明性への要求の強まりやリモートワークの普及なども影響し、「歴史や経緯の共有」、「成功・失敗事例の共有」等、職場での情報共有に関する項目の満足度が高まっています。



一方で、「変化し続ける意識」や「未来に向けた先行的な試み」などの項目の満足度が上がっていないなど、「自社はAI時代にどう戦うのか(何のために、どう変わるのか)が分からない」という状況が起こっていることが推測できます。つまり、情報不足ではなく、未来への納得不足が課題となっていることがうかがえます。



表4:生成AI普及前後で、満足度が上がった上位5項目と満足度が下がった上位5項目




3. 退職要因の分析:「不満退職」から「不安退職」へ

今回、直近の退職者の実態を探るべく、期待度と満足度のギャップ(乖離)が、在職者と比較して大きい項目を分析しました。



表5:ギャップが大きい上位5項目




「ギャップが大きい上位5項目」には、「財務状態の健全性」「事業の成長性や将来性」など、会社の先行きへの不安が特徴的に出る結果となりました。

これまで、「給与・待遇への不満」や「評価・昇進への不満」など、現在の労働環境への不満に関連する理由での退職が主流とされてきましたが、今回の分析では、退職者は在職者と比べ、給与や労働時間といった待遇面よりも、「会社の将来性や先行き」に関する項目で期待と満足のギャップが大きい傾向が確認されました。



従業員の定着のためには、給与や待遇への不満といった顕在課題への解消も依然として重要ですが、それらの対処にとどまらず、「期待度と満足度のギャップ」に表れる潜在的な課題に対応していくことが今後より一層求められていきます。


本調査のお問い合わせ先


リンクアンドモチベーション PR担当


lm-branding@lmi.ne.jp



リンクアンドモチベーショングループの概要


・代表取締役会長:小笹 芳央


・資本金:13億8,061万円


・証券コード:2170(東証プライム)


・本社:東京都中央区銀座4-12-15 歌舞伎座タワー15階


・創業:2000年4月


・事業内容


 組織開発Division(コンサル・クラウド事業、IR支援事業)


 個人開発Division(キャリアスクール事業、学習塾事業)


 マッチングDivision(ALT配置事業、人材紹介事業)


 ベンチャー・インキュベーション