中国メディア・環球時報は17日、中国の研究開発費が欧州を抜き米国に迫っており、「中国が欧米の技術をコピーする時代は終わった」とするドイツメディアの報道を伝えた。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 中国メディア・環球時報は17日、中国の研究開発費が欧州を抜き米国に迫っていることから、「中国が欧米の技術をコピーする時代は終わった」とするドイツメディアの報道を伝えた。

 記事は、中国が研究開発費が2012年に2570億米ドル(約30兆円)と08年の2倍に到達、一方4年間でほぼ変化のなかったEUの2820億ドル(約33兆円)に匹敵するレベルとなったことを紹介。今年は3110億ドル(約36兆3000億円)を投じ、初めてEU加盟28カ国の合計2920億ドル(約34兆円)を抜いたと伝えた。

 さらに、経済協力開発機構(OECD)の経済学者が「トレンド分析によれば、中国の研究開発費は2019年に米国を超える見込みだ」との見解を示したことを紹介した。

 また、12年の中国の研究開発費が国内総生産(GDP)に占める割合が2.0%となり、英国、スペイン、イタリアを上回りドイツの3.0%、フランスの2.3%、イタリアの2.2%に迫る数値であること、20年には2.5%まで高める目標を設定していること、12年の特許申請数がドイツを抜き、米国と日本に次ぐ3位になったことなどを示した。

 記事は、中国はかつて西洋から「世界の工場」と呼ばれていたが、近年は技術イノベーション大国へとしつつあり「羅針盤、火薬、印刷技術、紙を発明した帝国が、長い停滞期を経てふたたび科学強国の道を歩みつつある」と論じた。そして、高速鉄道、スマートフォンなどの分野ですでに世界トップクラスの仲間入りを果たしているとした。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)