“食事もぐもぐ”でスマホ充電、咀嚼をエネルギーに変換する装置開発。

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モバイル・テクノロジーが溢れる昨今の要望に応え、食事をするだけでスマホなどの充電ができてしまう時代が近づいているようだ。ただし、その光景がちょっとだけ普通でないことを気にしなければ、の話だが……。

2人のカナダ人、デルナヴァズ氏とボワ氏によって開発されたのは、噛むことによって得られるエネルギーを変換し、ヘッドセット型の機械へ電力を供給するという装置。彼らはライターの着火石などにも使用されている、押すことによって電気が発生する圧電効果に着目した圧電複合ファイバを開発した。あごの周りをやわらかく包む素材と連結したファイバ・ストラップを通じ、もぐもぐと咀嚼することで生まれるエネルギーを無駄なく電気へと換えることができるという。

ファッションの賞を狙いにいくのは難しそうな、ゴテゴテしたこの装置、あごを開閉させることで生まれるエネルギーは一度に7マイクロワットとのこと。現状はすべてのデバイスに充電ができるという段階ではないようだが、「プロトタイプとしてはかろうじて十分、といった性能ですが、実用化に向けて我々はさらに改良を進めています」と研究者たちは語っている。

この装置に対してネットの反応は「これはすごい。コンセントに充電器を差し込むよりずっと簡単だし、イヤーマフのおかげでクチャラーを気にせずにすむ画期的発明だ」「圧電効果を利用するというのなら靴やオフィスチェアを利用した方が良さそうだけれど」「とりあえず使いたいは思わないなぁ」といった意見が寄せられている。