韓国メディアの亜洲経済(華字版)は6日、ドル高によって韓国の金融市場から外国資本が急速に流出しており、株価と為替が大きな影響を受けていると伝えた。(イメージ写真提供:123RF)

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 韓国メディアの亜洲経済(華字版)は6日、ウォン安ドル高によって韓国の金融市場から外国資本が急速に流出しており、株価と為替が大きな影響を受けていると伝えた。さらに円安によって韓国企業の輸出における価格競争力が削がれているうえ、韓国の対中輸出も人民元安で減少していると報じた。

 記事は、9月26日から10月2日までに韓国総合株価指数(KOSPI)が2.75%も下落したとし、その背景には米国の利上げを睨んだドル高があると指摘。さらに株式市場だけでなく為替市場の変動幅も大きくなっていると伝えた。

 さらに、円安の長期化が「韓国の対日輸出に打撃を与えている」とし、韓国貿易協会が発表した円安による影響を分析した報告書を引用し、円安が進むに連れて韓国の対日輸出は減少していると指摘。12年は前年比2.2%減、13年は同10.7%減になったほか、14年1-8月は輸出全体は2.9%増であるのに対し、対日輸出だけは前年同期比4.3%減となったと紹介した。

 続けて、日本企業が円安を背景に輸出相手国での値下げを行えば韓国の輸出全体に影響が出る可能性があるとし、韓国の国際貿易研究院が「円安が続く状況下において、韓国政府はウォンと円の直接取引を行う市場の開設を検討する必要がある」と論じたことを紹介した。

 また記事は、人民元が弱含んでいることによって、すでに韓国の対中輸出が大幅に減少していると指摘、国際貿易研究院の関係者の発言を引用し、「自動車や電子産業、石油化学など為替の影響を受けやすい産業の輸出が大きな影響を受ける可能性がある」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)