梅雨の不調!「親知らず」が痛む理由

写真拡大

梅雨の時期、みなさん、いかがお過ごしですか?この時期はジメジメしていて、体はベタベタ、髪はゴワゴワ。それだけでもすごく不快なのに、お天気が悪いと身体がだるくてやる気が出ず、なんだか気持ちも落ち込みます。さらには、親知らずの痛みを訴えて来院される患者さんも増えるんです。今回はなぜ梅雨になると親知らずが痛むのかということについて、お話したいと思います!

■1.意外と知らない!?「親知らず」

親知らずとは「智歯」、「知恵歯」「第3大臼歯」と呼ばれていて、前から8番目の位置に、だいたい10代後半〜20代前半にかけて生えてくる歯です。親知らずは奥の方に生えてくるため、磨き残しが多く、虫歯になりやすい部位です。さらに、生え途中の歯茎が被さっている状態は汚れがたまりやすいため、虫歯になりやすく、歯茎に炎症を起こしやすいので注意が必要です。このようなことから、口臭にも繋がりやすいので、しっかりとケアしてあげることが大切です。また、生えるスペースが確保出来ず、斜めに生えてきてしまった親知らずは隣の歯を前に押し出そうとするため歯並びに悪影響を与えたり、噛み合わせに変化を与えて顎に異常をきたすことさえあるので、注意が必要です。

■2.親しらず、ある?ない?

ところで、みなさんは自分の親知らずが、今どうなっているのか、ご存知ですか?

親知らずの本数は人によってさまざまです。4本ある人もいれば、3本、2本、1本、さらには全くない人もいます。割合にすると、4本全て生えそろっている人は30%、1〜3本の人が40%、0本の人が30%なんだとか。4本まっすぐ生えそろっていれば問題ないのですが、存在はしているものの、顎の中に埋まったままの人も多いんです。というのも、現代人の顎は年々小さくなってきているために、生えるスペースがなくなってしまっているからなんです。また、小さくなってきた顎に合わせて、親知らず自体が退化して無い人もいるんです。親知らずがもともと無い人が「進化している」と言われるのはこのためなんですね。でも、あるからと言って落ち込む必要は全くないので安心してください!

というのも、健康な親知らずは他の歯が無くなってしまった時に移植できるんです。

自分の親知らずがどうなっているか気になる方は、ぜひ一度、歯医者さんでレントゲン写真をとってみることをオススメします。

■3.なぜ梅雨になると親知らずが痛むのか?

梅雨や台風などの低気圧の時期は気圧の変化により自律神経が乱れ、交感神経が活発になります。そのため、痛みを感じやすくなったり、末梢の血流不全を引き起こしてしまいます。結果として、肩こりや頭痛、耳鳴り、吐き気、歯の痛みなど、体のあらゆる部分に不調をきたすようになってしまうんです。親知らずも同様で、今まで虫歯になっていたものの、症状がないためそのまま放置していたものが、気圧の変化に反応して突然痛みだすことがあるんです。

■4.そうならないためには?

歯医者さんには定期的に通うことをオススメします。親知らずの虫歯も初期であれば、時間をかけずに治すことができますが、あまり放置しすぎて虫歯が進行してしまうと、抜かなくてはいけなくなってしまう場合もあるので、その判断は歯医者さんにしっかりとしてもらってください。あまりに虫歯が進んでしまうと、抜く際にすごく時間がかかってしまいますので、ご注意を。歯並びや顎に悪影響を及ぼす前に対処することも可能ですので、少しでも不調を感じたら、とにかく早めに歯医者さんに行くことをオススメします!

■さいごに

いかがでしたか?マイナスなことばかりお話ししてきた梅雨ですが、実はこんなイイ面もあるんです。雨はマイナスイオンがたっぷりで、お肌に潤いをもたらしてくれるんです!こう聞くと、雨も嫌じゃなくなりますよね!お気に入りの傘にレインブーツ、レインコートを身につけて、梅雨を乗り切ってみては?

(中嶋麻優子/ハウコレ)