組織変革という永遠の課題
「チームビルディングができなければビジョンの実現は無い」これはチームビルディングの導入を検討している外資系企業(日本法人)の経営者A氏の言葉です。
重要な事は、まず誰か一人が「自らと組織を絶対に変える」という「強い決意」を持つことです。

「チームビルディングができなければビジョンの実現は無い」

これはチームビルディングの導入を検討している外資系企業(日本法人)の経営者A氏の言葉です。

経営者のA氏は数ヶ月前に着任したばかり、だからこそ新鮮な感覚で着任先の企業組織の課題が明確に分かる。

最大の課題は、個人間、部門間の連携がまったく取れていないこと。つまり、チームワークがまったく出来ていないと断言しました。

そこでA氏自ら、インターネット検索をして私たちを探し出し、直接連絡をしてきたのです。

A氏曰く「古参の役員のほとんどがチームビルディングの導入に反対しています」

古参の役員達からは、口々に

「そもそも以前からチームワークが欠如していることは皆、認識している。しかし、今まで何をしても変わらなかった」と。

結論を言えば“諦めている”という事です。

A氏は思わず「じゃあ、何もしないのか?」と問いかけたそうです。

そして、人事部門から渋々出てきたアイデアは、社員の360度評価を行い、個々の課題を明確にして個別に指導してはどうかというものだったそうです。

A氏曰く、「社員全員のサーベイをして、それから全員の面談をする。そんな労力をかける時間などないではないか。我々には時間がない。そもそも、チームワークの欠如が問題なのだ」

結局、誰もチームの一員として自らも一緒に変わることを選択せず、自分以外の他者を変えることばかりを議論している。他責の連鎖が組織を機能不全にしている。

しかし、A氏は英断しました。

チームビルディングの成否がこれからの当社の生命線だ。だからどんな反対があろうと、進めると。

皆さんの中には、このような状態で本当にチームビルディングが成功するのかと疑問を持つ方も多いと思います。

ですが、変革は可能です。組織の中には必ず、少なからず今のままではいけない、変わりたいと考えている方がいます。その芽を発掘し、繋げ、小さな成功事例を創り、更にそれに触発された人材を巻き込み、段階的に輪を広げていきます。

そして、ある程度の変化が創れた段階で一気に全体に広げます。

最も重要な事は、A氏のように、まず誰か一人が「自らと組織を絶対に変える」という「強い決意」を持つと言うことです。そこからチームビルディングは始まります。

私たち組織変革コンサルタント役割は、その決意という炎を耐えないようにフォローし、広げるお手伝いをすることなのです。

このチャレンジこそが、チームへの愛着と強くやりがいに溢れたチームを創るのです。