石田岳士氏のバス降車ボタンコレクション展示(約135点)

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11月30日、東京・秋葉原の書泉ブックタワーで、ちょっと珍しいイベントがあった。その名も“禁断の押し放題!「つぎとまります」バス降車ボタン展示会”。ふだん見慣れたバスの降車ボタン。それを集めて、果たしてどんな展示会になっているのだろうか……。

展示は石田岳士氏のバス降車ボタンコレクション(約135点)で、ほかには乗り物つながりとしてバス、鉄道部品、いすみ鉄道、小湊鐵道、銚子電鉄のグッズ各販売、栗原大輔氏の乗り物精密画展示販売&ファーバーカステル社の画材商品販売など。いすみ鉄道社長の鳥塚亮氏トークショー&サイン会も行われた。

「ワンマンバス降車ボタンの歴史」と書いてある大きなプレートには、たくさんのボタンが貼り付けられており、よく見るものから一度も見たことがないものまで種類はさまざまだ。まず最初に目に入ったのが「超縦長の降車ボタン」。ふつう、日本ではこんな長っぽそいボタンないだろう。さらに、イギリスのボタンは縦長のうえに右から左に押すという変わりものだ。国が変わると降車ボタンも変わるのだなぁ。

で、つぎに感心したのは、紐のボタン。ビニール製の紐を指にひっかけて、下に引っ張ることで降車ベルが鳴る仕組み。どうも、このほうが低コストにできることから昔つくられたそうだ。先人の知恵って凄いと思う。着想がユニークで、斬新ですよ!

かと思うと、比較的最近出来たらしいタッチパネル式のボタンもあった。これはもうスマホや券売機などでお馴染みのタッチ式なので、違和感ないだろう。でも、他のボタンに比べてコストが高いためか、あまり普及していないようだ。

ほかにも、かわいい動物や車掌さんのイラストが描かれたボタンや、誤まってボタンを押さないためのガードが縁についていたりなど、こうして見ると、なかなかそれぞれ個性的で飽きないものだ。また、来場者がボタンを押すたびに係の人がベルの音色をいろいろ変えてくれるのも楽しかった。

会場にはバスにまつわる書籍、絵葉書、クリアファイルなども展示・販売されており、中でもボンネットバスが珍しくてカッコ良かった。こんなバスが日常的に街中を走っていた時代もあったわけだ。バスの歴史の流れを感じる。

ちなみに、この9階フロアは見晴らしがなかなか良く、息抜きに外を眺めると気分がよかったりする。同フロアでは12月23日、Nゲージスケールフィギュア「スーパーベルズな人々」製作発表記者会見&ライヴが行われる予定だ。イベントに参加しつつ、景色を眺めてみてはどうか。
(羽石竜示)