ツイッターがユーザー独自のツイート・リスト「カスタム・タイムライン」の提供を開始
この新しいカスタム・タイムラインは、私たちのツイッターに関する考え方を変えてしまうだろう
ツイッターが新機能、「カスタム・タイムライン」を発表した。これはユーザーが自分の好きなツイートだけをまとめたタイムラインを作成し、他人と共有できる機能である。例えばニュースを人々に共有することが好きなユーザーは、この機能を使って特定のトピックと関連性の高いポストを取捨選択し、フォロワーと共有することができる。また閲覧が中心のユーザーにとっては、カスタマイズされたタイムラインによって大きなニュースやこれまで展開してきた会話のフォローがより簡単になる。
会社の方針変更
これまでツイッターはずっと、ツイートを常に時系列で表示してきた。その構造はストレートで分かり易い一方、ニュースの展開をフォローしていくことが非常に難しくなっていた。今回ユーザーが選択した順にツイートを表示するようにしたことで、ツイッターは自らの歴史を覆すことになる。しかしこれはツイートの表現をよりフレンドリーにし、さらなるユーザーの獲得につながるだろう。
公開されたカスタム・タイムラインは他のユーザーがフォローできるよう、ツイッターに独自のページを持つことができる。また、そのタイムラインを従来のツイートのようにウェブサイトに埋め込むことも可能だ。
この機能の主な目的は、ツイッター上で起きている大量の会話の洪水の中から必要なツイート(例えば何らかのニュース速報に関する情報)だけをユーザが一覧表示できるようにすることだ。
リアルタイムな会話
この新しい機能は明らかに「Storify」に対する挑戦だろう。Storifyはドラッグ・アンド・ドロップ形式の「物語り作成型」キュレーション・サービスで、ユーザーはツイート、ポスト、写真、およびビデオを集めて一つのウェブページに保存し、それらを「物語」として公開できる。このStorifyは、ジャーナリストや各ブランド、マーケターに愛用されており、ニュース、出来事、および会話をフォローし共有する、最もポピュラーなプラットフォームの1つとなっている。しかしそのアイデアをビジネス化するという点で苦労しており、ウェブをコメントするツールのメーカー、Livefyreに最近買収された。
ツイッターはこの新しい機能をいくつかの実例とともに紹介している。1つ目の例はNBCの番組「The Voice」の司会者であるタレントのカーソン・デイリーだ。この例ではユーザがポピュラーなテレビ番組に関する会話をいかに簡単に一覧できるかを示した。また「Politico’s Energy Tweet Hub」の例では、カスタム・タイムラインがどのように時事ニュースの会話を強調できるかを示している。
カスタム・タイムラインの作成は、TweetDeck(パワーユーザによって愛用されてきたデスクトップ・クライアント)を使って行う(ツイッターはTweetDeckを2011年に買収している)。ツイッターは数日間のうちにすべてのTweetDeckユーザにこの機能の提供を開始するだろう。ユーザーはさらに、今日ツイッターがベータ・テストとして公開した新しいAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を使ってカスタム・タイムラインを作成することもできるようになる。
この新しいツイッターAPIによって、いずれはユーザーがタイムラインをプログラムしたり、自分でタイムライン生成ツールを作成したりすることも可能になるだろう。しかしこのAPIは現在少数のパートナー・グループのみが利用可能となっており、他のアプリケーションでこの機能がいつ使用可能になるかも現時点では明らかになっていない。
イラスト提供: Pete Simon
Selena Larson
[原文]