OJTで伝えるべきこと/野町 直弘
OJTで伝えるべきことは、明文化できない思いや感情、経験談であるべきです。その思いや感情、経験談を伝えることが必要ではないでしょうか?
先日ある大手企業の調達部門の方の前でお話しをする機会をいただきました。
その会は「社内購買ネットワーク会」で「購買ネットワーク会」に参加され刺激を受けられた方が発起人となり、社内の調達部門の人を集めて定期的に勉強会をやられているとのことでした。
こういう会を始められていること自体感心しますし、それを継続していることも素晴らしいです。
しかし私がいっそう感心したのは参加者の年代でした。それは、一部の若手社員だけでなく、中堅層、それからマネジメント層の方々も参加されていたことです。
多くの勉強会や交流会ではどうしても参加者は若手中心になりがちです。中堅層、マネジメント層の方がこういう会に進んで参加されている様子には非常に感銘を受けました。
当日は私の経験談などを中心に日頃あまり話さないような本音トーク話をする
と共にケーススタディをしてもらいました。
ケーススタディはOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を題材にしたものです。このケースはある企業からの依頼で作成したものですが、事情があってお蔵入りしていました。
今回は若手、中堅、マネジメントの方々が参加されるということを伺っていたので、いい機会なので試験的に実施させていただきました。
チームは若手チーム、中堅チーム、マネジメントチームに分かれて、それぞれ同じケースに対して別の課題を与えグループで討議をしてもらいました。こういうチーム構成は研修や勉強会ではできないことです。
若手チームにはどのようなOJTを受けたいか、OJTで何を教えて欲しいか、という課題を与え、中堅・マネジメントチームにはタイプの違う若手社員にどのようなOJTをすべきか、という課題を与えました。
興味深かったのは図らずも両方のチームから近い意見が出てきたことです。
若手チームは仕事のやり方そのものよりも先輩社員の経験談や調達業務に取り組む姿勢を教えて欲しいという意見があり、OJTを実施する側はやはり業務そのものよりも調達業務に関心を持たせることがより重要だという意見です。
90年代後半から2000年代にかけて日本企業のOJTは崩壊したと言われています。それはミドルマネジメントがプレイングマネジャー化し、教える側が機能しなくなったことが主原因と言われています。OJTは以前は人材育成制度の体系化を進められない日本企業の都合のよい言い訳でした。(「教育は基本的にはOJTです」という言い訳)
それが近年OJT自体が機能しなくなってきており、迷える若手が増えているように感じます。実際に社内で自分がやっているやり方が正しいのか、どうかを確認するために購買ネットワーク会のような社外の交流会に参加される方も少なくありません。
従来のOJTは業務のやり方を学ぶだけでなく、明文化できないモノを教える役割がありました。明文化できるコトを伝えることは難しくありません。一方で明文化できないことを伝えることは人対人の付き合いや対話の中で行わざるを得ません。
私はOJTで伝えるべきことは「その業務(調達業務)の奥深さや面白さ」だと考えます。
先のケーススタディでもあるマネジメントの方からこういうご意見がありました。
「いくら伝えるべきことでも、相手がそれを受け付ける土壌ができていないと伝えても効果はない。まずは相手がこういうことを知りたいという態度にさせることが重要。」正にその通りです。若手に対しては自分がやっている業務がどういうもので、どのような奥深さ面白さがあるのか、仕事の上っ面だけでなく奥深い部分にどのような深層があるのかこのようなことを伝えることで、興味を惹くことが必要なのでしょう。
OJTで伝えるべきことは、明文化できない思いや感情、経験談であるべきです。
その思いや感情、経験談を伝えることで、その業務の奥深さや面白さをまずは知ってもらうことが重要でなないでしょうか。
先日ある大手企業の調達部門の方の前でお話しをする機会をいただきました。
その会は「社内購買ネットワーク会」で「購買ネットワーク会」に参加され刺激を受けられた方が発起人となり、社内の調達部門の人を集めて定期的に勉強会をやられているとのことでした。
こういう会を始められていること自体感心しますし、それを継続していることも素晴らしいです。
しかし私がいっそう感心したのは参加者の年代でした。それは、一部の若手社員だけでなく、中堅層、それからマネジメント層の方々も参加されていたことです。
多くの勉強会や交流会ではどうしても参加者は若手中心になりがちです。中堅層、マネジメント層の方がこういう会に進んで参加されている様子には非常に感銘を受けました。
当日は私の経験談などを中心に日頃あまり話さないような本音トーク話をする
と共にケーススタディをしてもらいました。
ケーススタディはOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を題材にしたものです。このケースはある企業からの依頼で作成したものですが、事情があってお蔵入りしていました。
今回は若手、中堅、マネジメントの方々が参加されるということを伺っていたので、いい機会なので試験的に実施させていただきました。
チームは若手チーム、中堅チーム、マネジメントチームに分かれて、それぞれ同じケースに対して別の課題を与えグループで討議をしてもらいました。こういうチーム構成は研修や勉強会ではできないことです。
若手チームにはどのようなOJTを受けたいか、OJTで何を教えて欲しいか、という課題を与え、中堅・マネジメントチームにはタイプの違う若手社員にどのようなOJTをすべきか、という課題を与えました。
興味深かったのは図らずも両方のチームから近い意見が出てきたことです。
若手チームは仕事のやり方そのものよりも先輩社員の経験談や調達業務に取り組む姿勢を教えて欲しいという意見があり、OJTを実施する側はやはり業務そのものよりも調達業務に関心を持たせることがより重要だという意見です。
90年代後半から2000年代にかけて日本企業のOJTは崩壊したと言われています。それはミドルマネジメントがプレイングマネジャー化し、教える側が機能しなくなったことが主原因と言われています。OJTは以前は人材育成制度の体系化を進められない日本企業の都合のよい言い訳でした。(「教育は基本的にはOJTです」という言い訳)
それが近年OJT自体が機能しなくなってきており、迷える若手が増えているように感じます。実際に社内で自分がやっているやり方が正しいのか、どうかを確認するために購買ネットワーク会のような社外の交流会に参加される方も少なくありません。
従来のOJTは業務のやり方を学ぶだけでなく、明文化できないモノを教える役割がありました。明文化できるコトを伝えることは難しくありません。一方で明文化できないことを伝えることは人対人の付き合いや対話の中で行わざるを得ません。
私はOJTで伝えるべきことは「その業務(調達業務)の奥深さや面白さ」だと考えます。
先のケーススタディでもあるマネジメントの方からこういうご意見がありました。
「いくら伝えるべきことでも、相手がそれを受け付ける土壌ができていないと伝えても効果はない。まずは相手がこういうことを知りたいという態度にさせることが重要。」正にその通りです。若手に対しては自分がやっている業務がどういうもので、どのような奥深さ面白さがあるのか、仕事の上っ面だけでなく奥深い部分にどのような深層があるのかこのようなことを伝えることで、興味を惹くことが必要なのでしょう。
OJTで伝えるべきことは、明文化できない思いや感情、経験談であるべきです。
その思いや感情、経験談を伝えることで、その業務の奥深さや面白さをまずは知ってもらうことが重要でなないでしょうか。