ASUS製のタブレット「ASUS VivoTab TF600T」で始めるWindows RT―起動時間を比べてみよう【レビュー】
RT機の起動速度はどんなものか比べてみよう!!

ASUS(エイスース)製の「ASUS VivoTab TF600T」とともにWindows 8のARMプロセッサー向けバージョン「Windows RT」を使っていくレビュー。

第1回目となる前回は、まずはじめにということで、Windows 8とWindows RTの違いを解説しましたが、2回目となる今回はTF600Tの起動速度を検証してみました。

TF600Tは、32GBの「eMMC」を内蔵ストレージとして利用しています。eMMCは「組み込み型マルチメディアカード」の略で、組み込み機器用のNANDフラッシュメモリーです。MMCというと、SDカード規格の前身としても知られています。その名の通り、信号線はSDカードと互換性を持っているため、比較的低コストで組み込み機器に搭載できるメリットを持っています。

となると、データの読み書き速度が非常に気になるところです。しかし、Windows RTでも使えるディスクベンチマークプログラムは現在の所ありません……。そこで、手持ちのThinkPad X121eと起動速度で比較してみようと思います。


本日TF600Tと“対決”するThinkPad X121e(3051-RP6)

今回、TF600Tと比較するThinkPad X121eは、3051-RP6という型番。1.6GHz駆動の“AMD E-300 APU with AMD Radeon HD 6310 Graphics”というプロセッサーを搭載しています。メモリーは標準構成では4GBモジュールが1枚構成ですが、今回比較する本体では更に2GBモジュールを1枚追加した6GBとなっています。

ストレージは320GB・5400回転/分のハードディスクです。元々Windows 7 Home Premium(64ビット)を搭載していたものの、買ってその日のうちにWindows 8 Pro(64ビット)にバージョンアップした、というものです。

TF600Tは、回転部分の無いeMMCを搭載している分、データの読み書きにおいてタイムラグが発生しにくいと思われ、勝負に有利に働きそうですが、どうでしょうか……?まずは、TF600Tの起動の様子から。撮影の都合上、本体単体で撮影しています。


ASUSロゴの出ている起動画面から、ロック画面が表示されるまでおよそ21秒ほどかかっています。

次にThinkPad X121eの起動の様子を。X121eは、新しいシステムファームウェア(UEFI : Unified Extended Farmware Interface)に対応しているものの、最新バージョンではないためにOS標準の起動画面になっています。


ThinkPadロゴが出てから、Windows 8標準ブート画面を経て、ログイン画面が出るまで13秒ほどで起動しました。

何と、予想を裏切って、ハードディスクを搭載するThinkPad X121の方が起動が速いという結果になってしまいました。それもそのはず。通常のWindows 8では“Fast Boot”という機能が有効になっているのです。これは完全にシステムを終了させるのではなく、ログオフし、全てのアプリケーションを終了した状態にした上で、システムメモリーのデータをストレージに待避することで、起動を高速化する、というものです。従来の「休止状態」(ハイバネート)を応用したもので、体感上の起動速度がかなり向上しています。この効果がてきめんだった、ということです。


ただし、Fast Bootを使わない場合、ハードディスクを使ったマシンではかなり起動が遅くなってしまいます。そこれ、ThinkPad X121eより更にスペックの高いハードディスクを搭載しているThinkPad T430sを使って通常起動をしてみました。上記の3つ目の動画でも確認できますが、起動に1分半ほどかかってしまっています。ここまで差があるなら、実は通常起動でも速いVivio Tabが結構すごい、ということになります。

次回は、Windows RTのアプリケーションまわりについて色々見ていく予定です。

記事執筆:せう(Sho INOUE)

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