「こんなに頻繁に編成局長が交代するキー局も珍しい。さきざき大丈夫かな、と心配になってきますよ」(テレビ局営業担当者)

 視聴率が低迷するTBSテレビが、4月3日に大幅な組織改革・人事異動を発表した。
 「TBS開局以来の大人事異動といわれている。部署が新たにできたり、なくなったりするため、名刺の肩書きを変える社員は4人に1人となりそうです」(TBS関係者)

 今回の人事は、経営の中枢にいた3人の常務がいっきに退任という激震人事に続き、その下部の社員を対象にしたものだ。
 編成制作局を編成局と制作局に二分割し、大所帯方式を解消。キーマンとなる編成局長は、経営企画室長だった52歳の佐々木卓氏に代わった。編成部長、経理局長も経験しており、かなめである管理と編成両部門に精通している人物と評判は上々である。
 「もともとTBSは、番組予算管理にはうるさい局。まずは予算を決めてから、企画決定、視聴率目標設定に入る。今回の新編成局長はコストカッター型の代表格といえます」(番組制作会社関係者)

 今のTBSテレビは、切羽詰まっているのが実情。そのため4年間で4人もの編成局長が交代している。
 '08年3月から'09年11月までは吉崎隆氏(現執行役員制作局長)だったが、『総力報道! THE NEWS』が失敗しため、その責任をとらされ1年8カ月で更迭。次が吉崎氏の7歳上の衣笠幸雄常務(当時)が編成局長を兼任。だが、相変わらず4位低迷に沈んだままだった。結果、1年で辞任した。そのあと、難波一弘氏にバトンタッチされたが、1年4カ月経過しても改善されず、今回、若い佐々木氏が就任とめまぐるしい。

 今後、予算管理型の新編成局長の指示で、ギャラのダウンはさらに進むだろう。
 「みのもんたが昨秋『朝ズバッ!』を降りると局を揺さぶったのも、今年4月以降にギャラを大幅に下げると通達されたためです。それほどにギャラダウンは激しいが、これからはさらに削られると囁かれています」(前出・TBS関係者)

 今回のリニューアルが失敗した場合、TBSはハゲタカファンドに売却される?
(編集長・黒川誠一)