インタビュ―:ティファニー・ティーセン(エリザベス・バーク役)
――はい。
ティファニー・ティーセン:それは良かったわ」――今回の役は、エリザベス・バークというのは、作品の中で、ニール(・キャフリー)と、ピーター(・バーク)というふたりの男の人をつなぎ合わせるような役割を果たしていると思うんですけれども、役作りにあたり、どのようにアプローチしたのか教えてもらえますか?
ティファニー・ティーセン:うんと、どうやってアプローチしたのか? えっと、まず彼女は、確かにニールとピーターの橋渡しのような役割だと思うの。だけど、自分ではエリザベスを番組の良識者(良心)だと位置付けていて、彼女がこの番組を地に足の付いたものにしていると思うの。それでそれを演じるに当たり私がどのように役作りするのかということになると、それはすごく難しい質問ね。良い妻を演じるにためにはどんな準備をすればいいのかしら? でも私は、自分自身の人生において、良い妻であろうと毎日奮闘しているの。だからエリザベスを演じるに当たり、そういう自分自身の経験を活かしているとは言えるかもしれないわね。――この役とあなたの共通点はありますか?
ティファニー・ティーセン:そうね。実は番組の製作総指揮のジェフ・イースティンとエリザベスにぴったりの職業は何だろうという話し合いをしたの。それで、彼女の職業をイベント・プランナーにすることを思い付いたのは私だったの。それは、私がもし俳優をやっていなかったら、絶対にやってみたかった仕事だっただからなのよね。――ピーターとの相性がすごく良くて、本物の夫婦のような感じがするのですが、ふたりで事前に打ち合わせなどは入念にしたのでしょうか? それと、ピーターは、仕事ではバリバリなのに奥さんには弱くて何でも従うというところがーー。
ティファニー・ティーセン:そうあるべきだからね(笑)。――本当に家族的なので、すごく癒されて見てて楽しかったです。
ティファニー・ティーセン:ピーターを演じたティム・ディケイと私は、“ケミストリー・リード”と言って、一緒に番組のシーンをいくつか演じてみたんだけど、面白いことに、ティムと私は初日からどういうわけかすごく相性が良かったのよね。それで相性というのは、普通、あるか、ないか、でしかないものでしょ。私達は間違いなく相性が良かったの。しかも、もっと面白いのが、ティムの性格が、私の本当の夫ブレイディに似たところがすごくたくさんあることなの。実は見た目も少し似ているから、ちょっと笑ってしまうんだけど(笑)、それにふたりとも素晴らしい男性なのよね。だから私は実生活の夫も素晴らしくて、偽の夫も素晴らしい人だから、自分のことを本当にラッキーだと思っているわ。――劇中で演じられている奥さんは、旦那さんの仕事に対しても理解があって、素晴らしい理想の奥さんだと思うのですが、実際にああいう人が旦那さんだったらいかがですか?
ティファニー・ティーセン:(笑)。それはいい質問ね。本当にいい質問だわ。恐らく少し違ったことになると思うわ。もしあれが現実の夫婦だったら、彼女は、今彼といる時のように辛抱強くはないと思うの。とは言え、FBIエージェント、Gメンと呼ばれる人と結婚するということは、本当に辛抱強い人でないと務まらないと思う。仕事のスケジュールも日によってすごく違うし、夜遅くまで仕事があるしね。それで、エルザベスとピーターの結婚生活が上手くいっているのは、ふたりが理解し合っているからだと思うし、素晴らしいパートナーとしての関係性を持っているのは、夫婦であるという以外に、親友でもあるからだと思うの。本当に理解し合っているのよね。――ティファニーさんと言えば、『ビバリーヒルズ青春白書』のバレリーの印象がすごく強くて、今回のエリザベスはすごく物腰が柔らかくて、これがティファニーさんなの?とすごくびっくりしたのですが、その頃と今では演技の仕方や考え方が変わったりしましたか? そもそもあなた自身の性格はよりバレリーに近いのか、エリザベスなのか、どちらでしょうか?
ティファニー・ティーセン:(笑)。これはいつも言ってることなんだけど、私は、どんな役を演じる時でも、それが信じられるものにするために、本当の自分を少し投影しなくてはいけないと思っているの。それは、私が『Saved by the Bell』で、アニメみたいにかわいらしい清純なティーンエージャーを演じていた昔から、一転して、『ビバリーヒルズ青春白書』で、バレリー・マローンのような役を演じている時でもね。でも、実は私は彼女はすごく誤解されていると思っていたの(笑)。彼女がああだったのは、彼女にはすごく辛い過去があったからで、すごく辛い家族環境があったからだと思うからね。とにかく、その後にまた色々な役を演じて、現在エリザベスを演じるところに辿り着いたわけだけど、これは他のインタビューでも言ったことなんだけど、エリザベスは私がこれまでのキャリアで演じたすべての役の中で自分自身に一番近い役なの。私は、毎日自分自身エリザベスのような人間になれるようにと努力しているし、彼女は本当に素晴らしい女性だし、本当に頭が良いし、機知に富んでいるし、情熱があるし、仕事を全力でやっていくタイプでありながらも、自分にとっては、家族や夫やそれから犬のサッチモですらが、優先順位の第一であるということを決して忘れていない女性なの。――日本では衛星放送でシーズン3がこの秋から始まるのですが、シーズン2でエリザベスはピーターの実際の捜査にも深く関わったり、ピーターとニールの橋渡し以上に、みんなの母親的な役割に大きくなりつつあるような気がするのですがーー。
ティファニー・ティーセン:そうね、本当に(笑)。――シーズン3では彼女の役割はどのように変わっていくのか、教えてもらえますか?
ティファニー・ティーセン:シーズンごとに少しずつ変化があるのは間違いないと思うわ。それはエリザベスに限らず、すべてのキャラクターに言えることだと思うけど、例えばキャラクターの過去がより明らかになっていって視聴者がその人物が一体どんな人間なのかがより分かっていっていると思うの。それで悲しいことに、いや、悲しいことではないんだけど、シーズン2では私の役はそれほど物語に深く関わってはいなかったと思うの。それは、私が、実生活において妊娠して赤ちゃんが生まれたからだったんだけどね。だから少し不在だった時期があったと思うの。だけど、それでも、その少ない期間で私がより深く物語に関わった部分はあったわけで、例えばピーターとニールにより深く関わるようになったし、モジーのキャラクターとすら関わり合いが増えたと思うの。今シーズンでも同じようなことが言えて、今回は、私とアートの世界と関わりより見るようになるわ。アート・ギャラリーの世界など、私が夫のピーターと知り合った場所などをね。そういう部分をシーズン3で見ることになるの。仕事に戻らなければ。でも後でまた戻ってくるようにするわ。――あなたは、カリフォルニア出身でカリフォルニアを拠点にしていたと思うのですが、今はニューヨークに住んでいるんですか?
ティファニー・ティーセン:私がTVをやっている時はニューヨークに住んでいるんだけど、でも私達の本当の家はロサンゼルスなの。全員ね。――それでは撮影が終わったら基本的にはロサンゼルスに帰るんですね。
ティファニー・ティーセン:そうね。家に帰るの。――旦那さんとお母様があなたの仕事に対して非常に協力的であるという記事を読んだのですが、素晴らしい女優業と素晴らしい母親業を両立させている今の状態について教えてもらえますか?
ティファニー・ティーセン:どうもありがとう。それは本当に母と夫のおかげなの。母と夫がいなかったら、この仕事を続けていることはできなかったと思う。セットにまで来てくれて、私が撮影している時は赤ちゃんの面倒を見てくれるの。だから彼らがいてくれることは私にとっては本当に大事なことなの。彼らがいなかったら途方に暮れていたと思うわ。だから、私の成功は本当に彼らのおかげだし、それにそのおかげで私が、良い母親であり、仕事している時も子供と一緒に過ごせて、さらに、仕事に集中力を持って打ち込める環境を作り安くしてくれているから。――この作品の人気の秘密はもちろんニールにあるのですが、でもそれと同じくらい、もちろんあなたとピーターの夫婦の関係も人気の秘密だと思います。ピーターと一緒のシーンであなたがとりわけ好きなエピソードがあったら教えてください。
ティファニー・ティーセン:一番好きなシーンを選ぶのはすごく難しいんだけど、私達はどのシーンもすごく良いものになることが多いからね。私は、ティムやマット(・ボマー)やウィリーと共演するシーンが好きなの。彼らと共演シーンが一番いいシーンになるから。自分だけのシーンの時は少し退屈だし、楽しくはないの。実は、たった今自分だけのシーンをやってきたところなんだけどね。だから、私は常に他の俳優達と共演できるシーンが一番好きだし、楽しいの。それから、私達が住んでいる家のセット以外の屋外で撮るシーンも好きなの。セントラルパークでの撮影とかね。そういう風に実際スタジオの外で撮影できる時は、すごく楽しいの。――すごいDVDで見ている時にすごく肌がきれいだなあと思ったのですがーー。
ティファニー・ティーセン:わあ、ありがとう。――今も実際に見てすごく肌がきれないんですが、どのようなお手入れとかエクササイズみたいなことはしているのでしょうか?
ティファニー・ティーセン:一番気を付けていることはとにかく水を一杯飲むこと。本当に本当にたくさんの水を飲むの。それから水分補給を怠らないようにして、モイスチャライザーをしっかりと使うこと。それから、仕事柄メイクはどうしても濃くなるから、仕事が終わったらすぐにメイクは落とすようにしているし、仕事をしていなかったり、メイクをしなくていい時は、ほとんどノー・メイクでいるの。それから直射日光は避けるようにしているし、もう年を取り始めたでしょ。だから、もう太陽には当れないの。それから、3週間か4週間に一度はしっかりと肌の洗浄をするために、フェイシャルをしに行くの。でも水が一番大事だわ。水が一番大事よ。――ピーターのように仕事を家庭に持ち込む夫をどう思いますか?
ティファニー・ティーセン:彼が仕事を持ち込めるのは、ふたりが信頼し合っているからこそで、ふたりともが家に仕事を持ち込めて、お互いの仕事について話し合える関係性というのは、私はむしろ素晴らしいことだと思うの。それからピーターはエリザベスのアドバイスを本当に尊重しているし、彼も彼女の仕事に対して同じだと思うの。彼女は彼の仕事に対する、知性や視点、その他色んなことに本当に尊敬しているし、彼自身も同じように感じているの。だから私はふたりが仕事を家に持ち込んで、お互いの考えをやり取りできるというのは、素晴らしい結婚関係だと思うの。――あなたはもちろん『ビバリーヒルズ青春白書』があるので、カリフォルニア・ガールというイメージが強く、カリフォルニアの太陽をイメージさせる魅力があるのですが、今はクールなニューヨーカーを演じているわけでーー。
ティファニー・ティーセン:そうね。もっと洗練されたものよね。――自分ではどのように思って、役作りなどをしているのですか?
ティファニー・ティーセン:それは間違いなくこの番組に関わっている色々な人達とのコラボレーションによって出来上がっていくものだと思っているの。まずすごく才能のある衣装デザイナーがいるの。実は今シーズンでは新しい人が起用されたんだけど、最初の1、2シーズンの人もすごく才能のある人だったの。だから、すごく多くの人の想像力とコラボレーションによってこのキャラクターが実現しているんだと思う。つまり、私だけの力ではなくて、その他の多くの人達の努力によってひとりのキャラクターがこうして誕生しているというわけ。――ずっとニューヨークに住みたいですか? それともロサンゼルスが好きですか?
ティファニー・ティーセン:私は両方の街が好きなの。ニューヨークも大好きだけど、ロサンゼルスも大好きなの。だから私の仕事は完璧だと思うわ。半分ニューヨークに住めて、半分LAに住めるからね。最高でしょ(笑)。・『ホワイトカラー “知的”犯罪ファイル』特集ページ - MOVIE ENTER