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 運命とは、人間の意志を超越して、人に幸、不幸を与える力。また、その力によってめぐってくる幸、不幸のめぐりあわせを意味します。信じる、信じないは人それぞれかと思いますが、自分にとって困難な状況に直面した時、その運命を素直に受け入れて従うか、あるいは運命に立ち向かい切り開こうとするかによって、その後の人生が大きく左右されるのではないでしょうか。

 「ボーン」シリーズでトップスターの仲間入りを果たした、マット・デイモンの主演により、今年5月に劇場公開された“運命”をめぐる衝撃のSFサスペンス『アジャストメント』が早くも9月16日、ブルーレイ&DVDとなって発売されました。

アジャストメント

 上院議員選挙の有力候補デヴィッドの前に、アジャストメント・ビューロー(運命調整局)なる謎の集団が出現。自らの人生の“運命“が彼らによって操作されていることを知ったデヴィッドは、かつて愛し合った女性エリースと再会したことで重大な決断を迫られ……。

信じ難い現実の“裏側”が明らかに

 マット・デイモン演じる将来有望な若手政治家デヴィッドは、エミリー・ブラント演じる美しいバレリーナのエリースと“運命”的に出逢い、瞬時に意気投合します。しかし、本来は恋に落ちる予定でなかった二人を引き離すべく、“アジャストメント・ビューロー(運命調整局)”と呼ばれる謎の男たちが突如、出現。「この世のすべての運命は、ビューローが既に決めた運命から逸脱しないよう常にモニターされ、操作されている」という、信じ難い現実の“裏側”が明らかに。超人的な能力で運命を操作する彼らに対し、必死の抵抗を試みるデヴィッドだが、ビューローの真の目的に気付いた時、彼が手にする本当の“運命”とは…?

ニューヨークの各所に出現する“どこでもドア”

 レールの敷かれた安全な道を進むのか、道無き道を自らの手で切り開くのか。人生において、取捨選択しなければならない場面は多々あるかと思います。運命調整局によって引き離されそうになるデビッドとエリースは、ドラえもんの“どこでもドア”のようにニューヨークの名所へと繋がる数々の扉を開いて、目指す場所へと駆け抜けます。選択肢は彼らが開いた扉の数だけ存在し、選択を重ねることによって得られた結果を、自らの意志で切り開いたと思うか、神によって始めから定められたと思うかは、あなた次第です。

決して完全な存在ではない、神と天使たち

 人智を超えて人間の人生を操作する力をもつ運命調整局とは、いわゆる天使であり、彼らの頂点に立つ議長を、人は神と呼ぶのかも知れません。そんな彼らですが、公園のベンチでうたた寝してしまい、デヴィッドの運命操作に失敗したり、恋人エリースの運命を操作して不幸にすると脅迫したりと、決して完全な存在とはいえないのも、観る者に運命を切り開こうと思わせるのかもしれません。

『アジャストメント』ブルーレイ&DVD 特集ページ - MOVIE ENTER

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