守備を整理して、その上で昨年までのパスサッカーを整理して、バリエーションを増やしていくという方向に進んでいるように見えるチームには、既に芯になるものが備わっているのかもしれない。「やはり攻撃的に前からプレスを掛けて、速くボールを奪って速く攻めるというやり方より、引いて守ってカウンターを狙う守備的な方法というのは簡単だと思います。ただし自分たちはビッグクラブとして、攻撃的なサッカーを選んでいることを強調したいと思います。」とペトロビッチ監督が語ったように、あくまでも攻撃的なサッカーを貫くという浦和レッズが、どこまでそれを表現し続けられるのか、そしてゴール欠乏症から抜け出せるのか、その答えは再開するJのピッチ上で確認したい。

■著者プロフィール
【川岸和久】
1974年生まれ。魚津市出身。EURO2000をきっかけに2003年よりライター活動を始める。Jリーグの取材を行いながら、EUROやワールドカップの現地レポートなどで海外にも出没。蜃気楼のように消えてしまいそうなフリーランスとして細々と活動中。


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