W杯開催中の練習ボイコットなど一連の不祥事の責任問題で、フランスサッカー連盟(FFF)の規律委員会が17日、5選手に対する処分を発表した。レキップ紙(ウェブ版)が報じた。

 主将のDFパトリス・エヴラ(マンチェスター・ユナイテッド)には5試合、副将のMFフランク・リベリ(バイエルン・ミュンヘン)には3試合、自らボイコットの“首謀者”のひとりとして名乗りを挙げたMFジェレミー・トゥララン(リヨン)には1試合、それぞれ出場停止処分が下された。

 一次リーグ最終戦(対南アフリカ)の出場を拒否したDFエリック・アビダル(バルセロナ)にはお咎めなし。一方でドメネク監督を罵倒し、ボイコットの原因を生んだFWニコラ・アネルカ(チェルシー)には、18試合の出場停止というきわめて厳しい処分が下った。アネルカは事実上、フランス代表から“追放”されたことになる。

 ローラン・ブラン監督は、「汚名返上には何より勝つこと」と主張し、選手の処罰に反対していたが、FFF理事会にはリリアン・テュラム氏(元フランス代表)をはじめ断固とした処分を求める意見が根強くあり、今回の結果につながった。

 フランスにとっては、リベリらを欠いたままユーロ予選の序盤に突入する苦しい展開となる。とくに初戦のベラルーシ戦(9月3日)は、南ア戦でレッドカードを受けたMFヨアン・グルキュフ(ボルドー)の欠場も加わる。ただし、今回の処分の対象となる試合には11日のノルウェー戦(親善試合)も含まれるため、トゥラランは招集される可能性が高い。