14日に行なわれたリーグ・アン第2節で、昨シーズンの覇者マルセイユがヴァランシエンヌに2―3で敗れ、開幕2連敗を喫した。
 
 試合後デシャン監督がレキップ紙に語ったように「前半はまずまずだった」。しかし後半になると守備が崩壊、ミスをきっかけに15分の間に立て続けに3点を失った。スコアで見ると接戦のようだが、試合終了までの10分間でペナルティーと相手のオウンゴールによって2点を返したに過ぎず、内容的には完敗と言える。

 リーグ・アンは7日に開幕したが、他国のリーグは大半がプレシーズン。移籍市場も最後の2週間を迎えて動きを増し、マルセイユもその影響を被っている。昨季得点王ママドゥ・ニヤンのフェネルバフチェ移籍が決まり、それに伴い不可欠な戦力となったハテム・ベン・アルファがニューカッスルへの移籍を強行するため練習をボイコット、DFガブリエル・エインセも移籍をにおわすなどチーム内の雰囲気が乱れつつある。

 デシャン監督は「言い訳するつもりはないが、ママドゥの一件がチームと控え室にマイナスの空気をもたらしたのはたしか。(移籍期間が終わる)8月31日の深夜になれば、試合に集中できるだろう。誰が来る、誰が去るとかいう話題が出なくなるからね。静かなオフだと思っていたが、実際はそうじゃなかった。これからスタッフと対策を講じる」と語った。

 ちなみにレキップ紙によると、前年の王者が2連敗でスタートした例は、過去に2001-2002年シーズンのナント(現在2部)のみ。そのシーズン、ナントは10位に低迷した。1年目の昨シーズンは二冠という絶好のスタートで名門の復活を果たしたデシャン監督とダシエ会長の新タッグに、初めての試練が訪れている。