ローラン・ブラン新監督率いるフランス代表が11日、ノルウェーと親善試合を行ない、1―2で敗れた。レキップ紙が報じた。フランス代表で黒星スタートを切った監督は、過去にもミッシェル・プラティニ（現UEFA会長）、ジェラール・ウリエ（現フランス代表テクニカルディレクター）らがいる。

　ただし厳密には、これが“新生フランス代表”のデビュー戦とは言いがたいところがある。W杯開催中の練習ボイコットの“処罰”としてメンバー全員を入れ替えたという特殊な事情があるためだ。今回の22人の合計キャップはわずか99試合。ブラン監督ひとりの代表キャップ（97試合）と大差ないほどだ。先発の11人となるとキャップ数の合計は35と経験不足は明らかだった。

　この試合で主将を任せられたのは、ドメネク前監督から評価されなかったフィリップ・メクセス（ASローマ）。闘志を前面に押し出し、チームメイトに積極的に指示を出すなど、若い選手たちの中で申し分のないキャプテンシーを発揮した。

　前半はボールを支配して終始優勢に試合を進め、惜しい場面が何度かあったが、後半はともにミスから2点を失った。GKステファヌ・リュフィエの2度にわたるスーパーセーブがなければ、点差は開いていたはずで、ディフェンスに課題を残した。フランスの唯一の得点はハテム・ベン・アルファ（マルセイユ）の個人技によるものだった。

　9月からのユーロ予選には、当然これまでの主力の多くが復帰するはずだ。今回のメンバーから何人が生き残れるか注目されるが、レキップ紙は、DFアディル・ラミ（リール）、MFヤン・エムヴィラ（レンヌ）、シャルル・エンゾグビア（ウィガン）、サミル・ナスリ（アーセナル）、FWギョーム・オアロ（パリ・サンジェルマン）、ジェレミー・メネズ（ASローマ）を高く評価した。