24台の車が楽器になる、バッテリーのCM

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Priya Ganapati

砂漠に24台の車を並べ、全長約305メートルの溶接機用ケーブルで車を繋げたところに、[1980年代のテクノポップ・]ミュージシャンであるGary Numan氏が登場して、すべての車を1つの大きな楽器に変える――洒落ていておもしろいこの動画は、自動車用バッテリー・ブランド『DieHard』のコマーシャルだ。

制作したのは、ロサンゼルスに拠点を置くアート・技術グループ『Syyn Labs』。以前ご紹介した、ポップバンド『OK Go』の歌に合わせて動く大掛かりな「ピタゴラ装置」の動画(日本語版記事)を制作した集団だ。今回の制作には、米Zoo Film Productions社も協力した。

砂漠で行なわれた撮影は、6人のエンジニアから成るチームによって、3日がかりで行なわれた。24台の車からバッテリーを取り外し、全部の車を中央コンピューターとキーボードに接続した。車のクラクションも取り外され、各車のスピーカーにMP3プレーヤーが接続された。そして、これらの装置全体が、『DieHard』ブランドのバッテリー1個に接続された。

Numan氏がキーボードのキーを叩くたびに、ソフトウェアが、対応する車のライトを点灯し、音を鳴らした。MP3プレーヤーが対応する音を数秒間だけ鳴り響かせるように、車に搭載されたスピーカーをソフトウェアによって作動させた、とSyyn LabsのBrent Bushnell氏は説明している。

「全てが1台のDieHardバッテリーで動いている。全部合わせても、約31.3アンペア時しか消費していない」と、技術者のひとりEric Gradman氏は述べている。

背景に流れる歌は、ニューマンの1979年のヒット曲『Cars』だ。

WIRED NEWS 原文(English)

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