人種
黒人大統領が選ばれたことで、アメリカの人種問題も大きな進歩を見せました。

しかし保守的な南部では、まだまだ人種間の差別や偏見は根強いようです。

ルイジアナ州の治安判事が黒人男性と白人女性の結婚は道徳的に正しくないとの理由で、結婚許可証の発行を拒否したと、米メディアが今月16日に報じました。

ルイジアナ州タンギパホア郡のキース・バードウェル治安判事は、「私は人種差別主義者ではなく、自宅で黒人の夫婦を祝福することもある」としながら、「二人の間に生まれてくる子供が心配だ」と主張しています。

さらに「白人と黒人のカップルは長続きしにくく、産まれてくる子供は白人社会にも黒人社会にも受け入れられないため、責任の無い子供につらい思いをさせたくない」と述べています。

黒人と白人の結婚許可証を認めず
結婚許可証を拒否されたカップルは、黒人男性のテレンス・マッケイさんと白人女性のベス・ハンフリーさん。その後、二人は別の治安判事のもとを訪れ結婚を認められました。

ベス・ハンフリーさんは、「治安判事に拒否する権限があること自体が信じられない、露骨な差別だ」と憤り、司法省に対し人種差別の申し立てを検討中だそうです。

アメリカの各メディアは「時代錯誤の人種差別」「辞任すべき」などの批判的な論調が多いようです。

これに対しバードウェル治安判事は、テレビで「私にはこの結婚を認めない権利があり、異人種間の結婚は間違っている。自分の信念を通したい」と表明しています。

時代錯誤と言われても仕方ありませんが、保守的な南部の実情もあり、今後大きな物議を醸していくことになると思われます。

Louisiana Justice of the Peace Keith Bardwell Refuses to Marry Interracial Couples -- Politics Daily

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