■第9試合 WEC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R
【王者】ブライアン・スタン vs. 【挑戦者】スティーブ・キャントウェル
×[2R4分1秒/TKO]○

地元ラスベガスファンの熱い声援を背にする挑戦者キャントウェルは、左右のショートフック、ハイキックを放っていく。ロングレンジから、飛び込んで右を放とうとした王者スタンだったが、キャントウェルのフックに前進を拒まれる。

ならばとローキックを放ち、キャントウェルを牽制するスタンに、かまわず距離を詰めてきたキャントウェルは、スタンの鋭いストレートにひるむことなく、パンチを交錯させるとミドルとパンチから組みつく。テイクダウンにはならなかったが、離れて打ち合いになると、キャントウェルは、ここでもスタンを後退させた。

再び組みついたキャントウェル、首相撲からヒザを狙ったが、フックを浴びて距離を取る。互いの右が相打ちでヒット、打撃戦が続くなか、ヒザを突き上げたキャントウェルがバランスを崩して、キャンバスに倒れる。スタンがパウンドを放ち、キャントウェルが片足タックルからバックをうかがったところで1Rが終了した。

キャントウェル・コールが起こった2R、スタンのローキックがキャントウェルの急所を直撃し、試合が中断する。再開後、スタンのローにキャントウェルが右を合わせるが、両者とも決定的なシーンをつくることができないまま、試合はラウンド中盤へ。

キャントウェルの左ボディアッパーから、左ハイ。ケージまで下がったスタンに強烈な左フックを放つ。組み付いてから、再び自ら距離をとったキャントウェル。ここでもテイクダウン狙いは失敗に終わるが、左ミドル、左ボディで王者の動きを止めることに成功する。口をあけて苦しげな表情を見せるスタンは、得意のパンチ攻撃がかなわないと、他に攻撃手段がないことを露呈してしまう。

組みつくこともできず劣性な打ち合いを続け、さらにパンチを受けてしまった王者。最後の力を振り絞り、右ストレートを放ったが、この一発に右ショートを合わされると、そのまま前方に倒れこんでKO負け。ベルトをキャントウェルに手渡した。

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