不運なアクシデントに見舞われたセルビア代表のスペイン人指揮官、ハビエル・クレメンテ監督。同監督は先日、自転車を自宅のガレージに入れようとした際に転倒し、肋骨4本の骨折に肺に穴が開くという重症まで負い、地元の病院に入院した。それでも9月8日、12日に行われるユーロ2008予選の試合では指揮と執るつもりだと気丈にコメントしていた。肺に穴が開くという重症でもちろん飛行機での移動は無理。そこで同監督の住むビルバオから一路ベオグラードに向けて車で移動するという手段をとることに。

 クレメンテ監督の症状も良くなり、この水曜日(5日)にも車でベオグラードへの2300キロ以上の旅に出発する、と日刊紙“モンド”が報じている。

「彼とも話をし、状態も良くなっているとのことだ。水曜日にも第2アシスタント・コーチと一緒に車で出発し、ベオグラード入りする予定だ。クレメンテはこの2日間入院で過ごしたが、次の試合での指揮を執ることをあきらめるつもりはないと言っていた」。

 同国代表のリスト・ビダコビッチ・アシスタント・コーチは3日の記者会見でそう伝えている。

 クレメンテ監督不在のまま練習を始めたセルビア代表。現在、Aグループ4位につけるセルビアは8日にホームでフィンランド(2位)と、12日にアウェイでポルトガル(3位)と戦う。クレメンテ監督としては本大会の切符を手に入れるためにも落とせない直接のライバルとの一戦に向けベンチを離れるわけにはいかないといったところだろう。強硬手段に出た熱血指揮官の想いは必ずや代表メンバーにも伝わるはずだ。

(スペイン通信)