将来の「不妊症」を防げる?妊娠前から始める“あの健康管理”と治療へのステップを医師が徹底解説

将来の妊娠に備え、食事や生活習慣の指導をおこなう「プレコンセプションケア」。近年では認知度が高まり、ケアを受ける人の数も増えています。一方で、「不妊治療と何が違うの?」と疑問を感じている人もいるでしょう。そこで「mimiレディースクリニック三越前」の干場先生に、不妊治療とプレコンセプションケアの違いを解説していただきました。

監修医師:
干場 みなみ(mimiレディースクリニック三越前)

日本大学医学部卒業。その後、日本赤十字社医療センター、国立国際医療センター(現・国立国際医療研究センター病院)、リプロダクションクリニック東京などで経験を積む。2023年に東京都中央区で「mimiレディースクリニック三越前」を開院し、現在は院長を務める。日本産科婦人科学会産婦人科専門医、女性ヘルスケアアドバイザー、母体保護法指定医。

編集部

不妊治療とプレコンセプションケアは、何が違うのですか?

干場先生

簡単に言うと、プレコンセプションケアは「妊娠前の準備」、不妊治療は「妊娠がうまくいかない場合の医療的対応」です。つまり、両者では目的とタイミングが異なるのです。前者は予防、後者は治療と考えると分かりやすいでしょう。

編集部

プレコンセプションケアで不妊を防ぐこともできるのでしょうか?

干場先生

プレコンセプションケアは、不妊を予防する効果も期待できます。例えば、甲状腺機能や性感染症、生活習慣病の管理は、将来の妊娠に影響します。プレコンセプションケアで早期にリスクに気づければ、不妊を未然に防げる可能性があります。

編集部

一般的な不妊治療では、どのようなことをおこなうのですか?

干場先生

タイミング法、排卵誘発剤の使用、人工授精、体外受精など、医学的な介入をおこないます。明確に「妊娠が難しい」という診断が出た段階でおこなうのが一般的です。プレコンセプションケアとはステップが異なります。

編集部

「プレコンセプションケアと不妊治療は別物だけど関係性がある」ということですね。

干場先生

そのとおりです。「プレコンセプションケアは妊娠前におこなう健康管理」「不妊治療は妊娠を強く希望する場合におこなう治療」というように、実施するタイミングや対象は異なりますが、とても関係性が深いのです。不妊治療中でも、生活習慣の見直しや基礎疾患の管理は重要です。したがって、不妊治療とプレコンセプションケアは無関係のものではなく、お互いに補い合う関係と言っても過言ではありません。

※この記事はメディカルドックにて<「不妊治療」と「プレコンセプションケア」の違いとは? 受けるべき人の特徴・タイミングを医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。