【競輪】諸橋愛さん死去 井上茂徳氏提言 落車を減らすには「ギアの規制が必要」
競輪選手の諸橋愛(もろはし・めぐむ)さんが21日午前2時14分、頸髄(けいずい)損傷による多臓器不全のため、奈良市の病院で死去した。49歳。新潟県出身。競輪を統括するJKAが22日発表した。諸橋さんは12日に同市の奈良競輪場で行われたレース中の落車事故で病院に救急搬送されていた。悲報を受け、日本名輪会会長で本紙評論家の井上茂徳氏(68)が事故撲滅へ提言を寄せた。
またしても事故が起こってしまった。落車をゼロにすることは難しいが、少しでも減らすにはギアの規制が必要だ。
現在は、よりスピードを出せるようにギア比を大きくしている。ただ、これは操作性に乏しい。競輪の自転車はブレーキがなく、踏みとどめて減速をする。大ギアだと踏み込むのにも、減速するのにも大きな力が必要で事故を避けにくい。現在3.93が最大のギア比を以前までの3.57までに規制すればいい。軽いギアならば、減速もしやすく操作性も上がり落車を避けやすい。
また、大ギアを踏み込むために、選手は極端に言えば立ちこぎのイメージでペダルを踏みつける。これだと落車の際に顔面から突っ込み大ケガにつながりやすい。軽いギアならスピードに乗ってからサドルの後ろに座ってうまくスピードを維持できる。ギア規制で大事故も防げる。
現在は世界を目指す自転車競技のノウハウも入り、スピードに特化した自転車、競走になっている。スピードが出ることは迫力にはつながるが、“競輪”ファンはそこにお金を賭けているわけではない。選手の安全を守ることが、ファンの車券を守ることにもなる。それが競輪界のためである。 (本紙評論家)

