サルーンの6eと技術共有で航続距離482km マツダCX-6e(1) 見惚れる美貌に機能性あり 充実装備でコスパの満足度高し
パワートレインとプラットフォームは6eと共通
バッテリーEVでは、まだ決定的な成功作を生み出せていないマツダ。個性的なクロスオーバー、MX-30 EVは魅力的なモデルといえたが、実用には物足りない内容だった。サルーンの6eは、中国の長安汽車との共作であることを、カバーできていない。
【画像】見惚れる美貌に機能性あり マツダCX-6e サイズの近い電動モデルと写真で比較 全161枚
ここへ次の1手として登場したのが、中型クロスオーバーのCX-6e。中国では既に、EZ-60の名で販売が始まっている。そちらでは、1.5Lエンジンのレンジエクステンダー仕様も選択できるが、欧州へ導入されるのは純粋なバッテリーEVのみとなる。

マツダCX-6e タクミプラス(欧州仕様)
パワートレインとプラットフォームは、6eと共通。駆動用バッテリーはLFPセルで、容量は77.0kWhあり、リアアクスルを駆動するモーターは258psと29.5kg-mを発揮する。航続距離は、WLTP値で482kmが主張される。
機能性も備わった美しいスタイリング
スタイリングは、6eのように見惚れるほど素晴らしい。ドイツ西部、オーバーウルゼルに拠点を置く、マツダのデザインスタジオが深く関与したことは間違いない。ディティールも見入るほど美しく、しっかり機能性も備わる。
デイライトが灯るフロントグリルの上には、スリムなエアダクトが仕込まれ、目線を低く落とせばちゃんと気流を導く構造なのがわかる。サイドウインドウも後端が内側へ絞られ、リアピラー部のエアダクトを空気が流れる。

マツダCX-6e タクミプラス(欧州仕様)
塗装色は、定番のソウル・レッドも設定されるが、先行予約で人気なのは優雅なナイトフォール・バイオレットだという。シルバーなど、ありふれた色を選ぶのは惜しい。印象は、まるでコンセプトカーのよう。デザイン賞を期待できるかも。
全長は4850mm、全幅が1935mm、全高が1620mmで、クラス的にはアウディQ6 e-トロンやBMW iX3などに並ぶ。だが、英国価格は1万ポンド(約208万円)ほど安い。最上位グレードではアルミホイールが21インチで、ドアミラーはカメラが担う。
超ワイドなモニターへ集約されたインターフェイス
ドアを開くと、素材はクラス最高水準にあり、細部の仕上げも上質。巨大なパノラミック・ガラスルーフが標準で、カラーリングも含めて、不足ない高級感が醸し出されている。タクミプラス・グレードの試乗車は、ツートーンの配色が印象的だった。
しかし、長安汽車のディーパルS07との共通点も見えてくる。特に、殆どの車載機能がワイドな26.0インチ・タッチモニターへ集約されたインターフェイスは、マツダらしくないといえる。ダッシュボードの造形は、シンプルで美しいのだが。

マツダCX-6e タクミプラス(欧州仕様)
操作へ慣れることはできるとしても、タッチモニターと物理スイッチの良好なバランスは、別にあるのではないだろうか。一瞬のよそ見でドライバー監視機能が警告してくる設定も、望ましいとは思えない。
高性能なヘッドアップディスプレイが標準装備
ドライバー正面にメーター用モニターはなく、標準装備の高性能なヘッドアップディスプレイが、それを補う。タクミプラスでは、サイドミラーではなくサイドカメラも標準になる。マツダへ長年乗ってきた人には、すぐに受け入れ難い仕様かもしれない。
車内空間は広く、後席側のゆとりは感心するほど。前席の下につま先が入るため、高身長の大人でも快適に過ごせるはず。荷室容量は468Lで、後席の背もたれを倒せば1434Lへ拡大可能。フロントのボンネット下にも、80Lの収納がある。

マツダCX-6e タクミプラス(欧州仕様)
標準装備の充実度は素晴らしい。長安汽車のモデルと比較して、内装の質感も優れる。コスパの満足感は高いといえる。
気になる走りの印象とスペックは、マツダCX-6e(2)にて。

