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9月14日、関西空港と京都市内を25分で結ぶヘリコプターの定期便が就航しました。料金は1人片道2万円(※相乗り便 1席の料金)です。

【写真を見る】ヘリコプターからの眺めは?乗り心地は?MBS三ツ廣政輝アナウンサーが乗ってみた!

これまでヘリコプターに乗る機会がなかった人にとっても、今後身近な移動手段になるかもしれません。

そしてこのヘリコプター、観光のみならず「防災」でも活躍しているんです!

“乗ればわかる”といわれる体験価値とは?MBS三ツ廣政輝アナウンサーが実際に乗ってみました!

“一挙三得”の航空サービスがスタート!

9月14日、関西空港で就航記念式典が開かれたのは…

関空と京都市伏見区を結ぶヘリコプター、「AIRPORT HELI SHUTTLE」です。

1日4往復の定期便で、乗客は最大6人が搭乗でき、4人以上の予約が入れば運航されます。

(Space Aviation 保田晃宏社長)「“一挙三得”の航空サービスということで、移動と、移動しながらの観光、時短、3つの価値を同時に提供するサービスでございます」

関空から京都市まで、世界遺産・大山古墳など大阪の景色を楽しみながらのヘリ移動はたった25分ほど。陸路だと早くても1時間半ほどかかりますが、平均時速200kmならあっという間です。

料金は、片道1人2万円。「国際空港のない国際都市」京都になるべく早く観光客を運ぶ。

仕掛けたのはどんな企業なのでしょうか?

運航するヘリは1機で8億円!ゆったりスペースと大きな窓で景色を楽しむ

京都市伏見区にあるヘリポートにやってきたのはMBS三ツ廣政輝アナウンサー。

出迎えてくれたのは、今回のヘリシャトルを運航する、Space Aviationの保田晃宏社長(41)。

実際にヘリシャトルで使われるのはフランスのエアバス社製の「H130」です。

最新のこのヘリの価格はなんと、約8億円!運賃2万円で割ると、のべ4万人を乗せてやっと元が取れる計算です。

機内のスペースについて保田社長は「足元もゆったり、窓も大きく、景色を楽しむには最適な機体」と話します。

三ツ廣アナが関空―京都間を試乗!させてもらうはずがまさかの…?

取材したこの日は実際に関西空港まで向かう予定でしたが、天候不順で関空へフライト出来ず…。

安全が最優先のため、利用の際はこういった天候によるフライト中止も仕方ありません。

ただ今回は、京都の中心部は晴れていたということもあり…

特にインバウンドに人気が高いという約18分間、8万8000円(4人まで搭乗可)という京都ヘリ遊覧コースを体験搭乗させてもらうことになりました!

その乗り心地は…?

ゆっくり景色を独り占め“ヘリコプター遊覧ならでは”の体験

手持ちカメラを構えていても安定して撮影出来ます。

(MBS三ツ廣政輝アナ)「碁盤の目のように広がっている京都の街並み、そして鴨川、囲うように広がる山々。全てが見渡せる、最高の景色です。飛行機からでも見ることはできると思いますが、やはりスピードが違うので、ゆっくりとこの景色をひとり占めできるというのは、ヘリコプター遊覧ならでは、ではないでしょうか?」

時間内であれば、好みの場所で旋回するなど、できるだけコースのオーダーにも答えてくれるそうです。

(MBS三ツ廣政輝アナ)「実際に乗られた方の感想は?」
(SpaceAviation 保田晃宏社長)「皆さま満面の笑みでヘリコプターから降りてこられて。プロポーズするような方もいらっしゃいます」

富裕層が乗る→特別な日に乗る 価格にも変化

この京都ヘリ遊覧プランを取り扱っている旅行会社に話を聞きました。

(ISA TRAVEL 宮奥進営業統括本部長)「(ヘリ遊覧の)京都の需要は結構高い。秋・春は、花と紅葉のシーズン。(空から)その名所を全部回ってくれるので、すごい人気」

料金(1機8万8000円)も4人で利用すれば1人2万2000円です。

(ISA TRAVEL 長島史威事業部代表)「昔のように、いわゆる富裕層の方だけが乗るというよりは、『ちょっと特別な日に乗ってみよう』と思っていただける価格にはなってきている」

関空―京都間で1人2万円 料金設定は妥当?

この会社では、全国各地のヘリ遊覧プランを扱っていますが、その売り上げは5年で約3倍になりました。

観光の分野では、ヘリコプターが徐々に身近になってきている実感があるそうです。

では、旅行会社から見て、関空と京都を結ぶヘリシャトルの1人2万円という料金設定は妥当なのでしょうか?

(ISA TRAVEL 長島史威事業部代表)
「ヘリコプターに乗っている時間そのものがワクワクできるアトラクション。そういう意味でいうと、価格合理性は十分にある体験かなと考えています」
「今回の関空~京都のヘリシャトルを皮切りにして、遊覧だけではなくて、移動手段としてのヘリが徐々に普及していって、利用の値段が下がるという好循環に入っていくと思う」

「(将来的には)関空~京都や大阪・神戸・四国へ…」

実際に運営するSpace Aviationも…

(Space Aviation 保田晃宏社長)「この金額であれば絶対皆さまに喜んでいただけるし、使っていただける価格だという思いで、チャレンジも込めてやっております。たくさん乗っていただかないと、赤字になってしまう」

採算ラインの搭乗率は67%。まだサービスを始めたばかりで、今のところの予約は8件ほどだそうですが、問い合わせの数は多く手ごたえは感じているそうです。

(Space Aviation 保田晃宏社長)「(将来的には)関空~京都や大阪・神戸・四国、そういった形で広げながら、全国の主要空港と地域を結んでいきたい」

ヘリシャトルの“もう一つのねらい”とは?

実は、ヘリシャトルには移動手段としての普及に加え、もう一つのねらいがあるといいます。

京都ヘリポートの格納庫を見ると、たくさんのヘリコプターがとまっていました。

(MBS三ツ廣政輝アナ)「全部で何機くらい保有されているんですか?」
(Space Aviation 森岡匠会長)「運用自体は約50機。常時30機以上は運航していて、あとは整備や待機の機体」

Space Aviationでは、本社のある京都も含めて、9月現在で6か所の常設拠点があり、観光周遊の営業をしながら全国どこへでも、2時間半以内に到着できるようヘリコプターとパイロットを配備しているそうです。

その理由とは…?

「せっかくヘリコプターを飛ばすなら人助けがしたい」

(Space Aviation 森岡匠会長)「せっかくヘリコプターを飛ばすなら人助けがしたい」

以前、MBSで取材した「COCOHELI(ココヘリ)」という会員制サービス。雪山などで遭難した場合、専用の電波を使った発信機を持っていれば、ヘリなどで救助隊が居場所を特定。いち早く救助できるというものですが、この発起人の1人が森岡さんでした。

(Space Aviation 森岡匠会長)「例えば浮き輪をもって川べりを歩いていて、たまたま溺れている人がいたら、浮き輪を投げますよね?ヘリコプターを持っている以上は、どこの会社でもヘリコプターを持っている人は『(人助けを)できることならやりましょう』と、みんな思っている」

災害発生時も対応 能登や熊本の地震でもヘリ派遣

現在は、山岳救助だけでなく、災害が起きたとき、自治体からの要請によって出動もしています。物資の輸送などを担うため、能登や熊本の震災にもヘリを派遣しました。

(MBS三ツ廣政輝アナ)「今は日本全国どこかで災害が起きた時にすぐに動ける状態ではあるんですか?」
(SpaceAviation 森岡匠会長)「はい。北海道から石垣島まで普段から遊覧業務をやっておりますので、パイロットも機体も健全な状態でスタンバイしています。(パイロットも)遊覧で仕事として普段からフライトをしながら、その経験値を維持し、高めていく。毎日続けていくことが災害時のいざという時のフライトで非常に重要になってくる

ヘリの定期便が全国の空港に広がれば、パイロットの訓練の回数が増やせるだけでなく、災害が起きた時に素早く対応できる拠点も増えることになります。

移動・観光・防災 人とヘリコプターの関係は変わるか

2018年、台風の影響で関空連絡橋にタンカーが直撃し、大勢の人が空港島に取り残されました。

このような空港自体にトラブルが起きた際にも、ヘリの活用が期待されています。

(MBS三ツ廣政輝アナ)「お客さんもヘリコプター遊覧が出来て楽しめるし、ヘリコプターを運航することによってパイロットも腕を磨くことができる」
(SpaceAviation 森岡匠会長)「(遊覧で)パイロットの腕も磨けるし、地元にも新しい観光資源として提供できる。よりいい関係ができて、災害時の対応の早さや信頼関係にもつながっていく」

移動・観光・防災。運航会社の試みは私たちとヘリコプターの関係を変える機会になるかもしれません。

(2026年9月16日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『暮らしのケーザイ塾』より)