マスク氏「レアアースゼロ」

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中国メディアのZAKERは17日、「マスク氏が『レアアースゼロ』を口にし、中国のレアアースカードは使えなくなったと思われたが、最も価値のある切り札は依然として中国の手中にある」とする記事を掲載した。

記事は、米電気自動車(EV)大手・テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が先日、「サイバーキャブ(Cybercab)のモーターはレアアース完全不使用」と発表し、世界中で論争を巻き起こしたことを紹介。「これを受け、中国のレアアース産業に多くの疑問の声が寄せられ、日本の商社も一夜にして調達計画の調整を余儀なくされた」と伝えた。

一方で、「この問題の背景にあるロジックを詳しく見てみると、サイバーキャブは車両重量がわずか1412キログラムで、都市部での低速走行を主な用途としており、モーターに求められるトルク密度や極限環境への耐性は業界でも最低レベルにあることが分かる」と主張し、「マスク氏が言う『脱レアアース化』は極めて単純な足し算・引き算レベルの話にすぎない」と評した。

また、「技術面から見ると、この方式に画期的なイノベーションがあるわけではない」とし、「ハルバッハ配列は1980年の古い論文に端を発し、ヘアピン巻線もトヨタが10年以上前から量産している。これに制御アルゴリズムによる補償を組み合わせたもので、突き詰めれば旧来の技術を組み合わせたものにすぎない」とも述べた。

そして、「本当の変化は、2025年4月に中国が7種類の中・重希土類を輸出規制の対象に加え、審査期間が45~90日まで長期化したことにある。不確実性が増したことでコストも上昇し、企業は入手できなくなった場合にどうするかを考えざるを得なくなった。マスク氏の脱レアアース化は、こうしたリスクに備える選択肢として投資家に示されたものなのだ」とした。

記事は、「低速の都市型車両や軽量物流などでは脱レアアース化が進んでいる。一方で、人型ロボットの関節、高性能電動駆動、軍事・宇宙分野では、高性能ネオジム磁石は依然として代替不可能なものだ。つまり、レアアースが不要になるのではなく、用途によってその需要が分化していくということだ」と指摘。「今回の動きはレアアース時代の終わりというより、産業内での価値の再配分を促すものだ」と述べた。(翻訳・編集/北田)